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断捨離のその先で迷った。減らしすぎた私が考えた、物との付き合い方

年末になると、大掃除や断捨離の話題が増えますよね。
クローゼットや棚の奥を見直しながら、「これ、まだ必要かな?」と考えた人も多いのではないでしょうか。

私はもともと、かなり物を捨てられない性格でした。
けれど、家族構成や暮らしの変化をきっかけに、思い切って物を減らした人間です。

断捨離をして、身軽になって、あースッキリ。かと思いきや、その先で、また別の迷いが生まれました。

減らしすぎると、今度は「増やすこと」が怖くなったのです。でも、増やすのが怖くて買わない生活も、味気なさすぎる…。物を所有する意味とはなんなのか?

今回は、年末の片付けをしながら考えた結果たどりついた物との付き合い方の話です。

もともとは、物を捨てられない性格だった

たくさんの物

私は昔から、「もったいない」が先に立ってしまうタイプです。

  • まだ使えるかもしれない
  • 高かったし
  • 思い出があるし

そんな理由をいくつも並べて、物を手放せずにきました。

そんな私も結婚して、多趣味で私以上に物持ちな夫ができました。
そこに子どもが生まれ、ただでさえ手狭だった生活スペースは一気に狭くなってしまったのです。

結果として、必然的に私が物を減らす必要性が出てきて、私物の断捨離を強制的に始めざるを得ない状況になりました。

断捨離で、ここまで減らした

やる気を出すために断捨離や片付けの本をいくつも読み、

「この世でどんなに物を集めても、あの世には何も持っていけない」
「使われないまま持っているのは、物に対して失礼かもしれない」

そんな風に考えられるようになりました。

その結果、私の私物は、

  • 段ボール二箱分
  • 服はワンシーズン七着ほど

というところまで減らすことができました。

空間はすっきりしたし、管理もしやすくなりました
そうすると精神的にも軽やかになり、確かに気持ちが楽になりました。

減らしすぎると、今度は増やすのが怖くなる

けれど、その先で、別の違和感が生まれました。

減らしすぎると、
今度は物を増やすこと自体が怖くなったのです。

  • これは本当に必要?
  • また無駄になるんじゃない?

そんな声が頭をよぎって、買い物に行っても
本当は「好きだな」と思ったものまで、買わずにやり過ごしてしまうのが当たり前になりました。

それはそれで、どこか味気なく、「私の本当に好きとか、楽しいとかって何だっけ?」とむなしい気持ちになることも多くなりました。

「物に触れられるのは、現世だけ」という気づき

片付け

そんな中、年末の片付けをしているときに、ふとあることに気が付きました。

物を集めることができるのも、
それに触れられるのも、
実は「今、この現世だけ」なのではないか
、と。

手触りや、重さ、匂い。
時間とともに変わっていく質感。
それを「いいな」と感じられる感覚そのものが、生きている間限定のものです。

そう考えたら、
自分が本当に好きな物にお金を使うことまで、否定する必要はない
と思えるようになってきました。

問題は「持つこと」ではなく「付き合い方」

問題は、集めること自体ではありません。
集めたあと、それとどう付き合っているか、なのだと思います。

例えば、

  • 自分が何を持っているのか把握できていない
  • 箱に入ったまま、何年も出していない
  • 「いつか使う」と言いながら、使わない

こうした状態は、
物を大切にしているようでいて、
実は一番、物と向き合っていないし、物を無視しているようで、失礼なことなのかもしれません。

それでも「意味を持つ物」はある

一方で、

  • 使い切っている物
  • 眺めて、触れて、語れる物
  • もし手放すなら「この価値が分かる人に渡したい」と思える物

そういう物なら、
持っていること自体が、ちゃんと意味を持ちますし、物が生かされている状態と言えるのでは。

物は、あの世には持っていけません。
でも、だからこそ、生きている間に好きな物に囲まれて触れて過ごすことが、人間として生まれた喜びなのではないでしょうか。

年末の片付けは「これから」を選ぶ時間

和室と小物

年末の片付けは、
「捨てるか、残すか」を決める作業のようでいて、
実は
これから、どんな物と一緒に生きていきたいか、自分は何が好きなのか、を選ぶ時間なのかもしれません。

まずは、自分が把握できる量まで減らすことは大切です。
でも同時に、やみくもに捨てることに集中するのではなく、その中でちゃんと向き合える物だけを残すことも、同じくらい大切だと思いました。

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