奈良市議会議員・八尾俊宏(やお としひろ)氏は、奈良市中辻町出身。高市早苗議員の秘書として国政に携わった後、市議初当選し3期目を迎えた議員です。
この人ってどんな議員?何をやってきたの?そんな素朴な疑問に答えるために、八尾議員の活動や発言を市民の目線でギュッとよみやすく整理してみました。
選挙での議員選びの参考にもなるよう、できるだけ偏りなく情報をまとめています。
🧑💼 八尾俊宏 議員プロフィール
氏名:八尾 俊宏(やお としひろ)
年齢:57歳(2025年6月時点)
出身:奈良市(昭和42年8月18日生まれ)
役職:副議長
会派:自由民主党・結の会
委員会:厚生消防委員会・議会運営委員会
当選回数:3回(初当選:2013年※45歳)
経歴概要:奈良市立済美小学校、春日中学校を経て、私立上宮高等学校、近畿大学商経学部を卒業。
株式会社デサント勤務を経て家業の鮮魚商に従事し、その後は参議院・衆議院議員秘書として国政を経験。
2013年奈良市議会議員に初当選し、議会運営や副議長、委員長職などを歴任。
市民目線での行政監視や防災分野での活動に注力し、地域に根ざした活動を続けている。
注力分野:防災・消防、/高齢者福祉の充実・人材活用/観光インフラ戦略
主な所属団体:
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奈良市消防団 春日分団
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奈良東ロータリークラブ
※当ブログでは、肖像権・著作権の観点から、議員の顔写真は使用しておりません。議員の詳細なプロフィールや顔写真は、各公式サイトや奈良市議会ホームページのリンクからご確認ください。
🧾 議会での発言・質問内容とスタンス(評価つき要約)
※議事録からの客観的記録に基づき、発言要旨と議員の考え方を整理して紹介します。
🎤 発言回数と傾向(2021〜2025)※個人質問のみ
▶ 発言件数:現任期(2021〜2025年)の市議会の中で本会議・臨時会(220件)委員会(359件)を通じて579件(奈良市会議録検索システムによる集計)。
議長としての発言が366件あるにもかかわらず、本会議・委員会中での発言は多くほぼ毎回の定例会で丁寧な質問を繰り返しており、積極性がうかがえます。
政策内容に強いこだわりを見せる質疑も多く、形式にとどまらない実務的な議員活動を継続している印象です。
🧾 議会発言より(個人質問の一部抜粋要約と評価)
2025年3月|定例会
① 子育て・高齢者政策
給食費無償化の継続など、施策が市民ニーズに合っているかを確認し、予算の実効性も質問。
② 火災ごみの扱い
火災被害者が自己負担を強いられる現状に疑問を示し、支援パンフレットの作成を提案。
③ 学校のバリアフリー対応
必要な生徒に間に合わないエレベーター工事の遅れを問題視し、早急な改善を求めた。
④ 子どもの見守り体制
「子ども安全の家」の旗が不足している現状に対し、公的な枚数確保を求めた。
⑤ リニア新駅誘致
リニア駅の誘致を“ライフワーク”とし、継続的に取組状況を確認・提言している。
2023年9月|定例会
新クリーンセンター建設と七条町候補地に関する八尾議員の主な指摘
- なぜ短期間で七条地区に連続して住民説明会を開いたのかを質問
- 説明会内容と新聞報道との食い違い(候補地の位置、技術的対策)を指摘
- 「熱回収施設」としての地域還元の具体性を求めた
- 渋滞対策として示された南北道路新設案の詳細を確認
- 候補地が浸水想定区域にある点を挙げ、洪水対策との整合性に疑問を呈した
- ダイオキシンやばいじん排出量削減の根拠資料を求めた
- 「なぜ現地建て替えではなく七条なのか」という住民の声を代弁
- 大和郡山市との広域連携発言について、報告・協議なしの言及に不信感を表明
- 将来的な施設規模と処理能力の見通しが不透明であると指摘
- 真銅副市長にもリーダーシップ発揮を求めた
- 現地建て替えの再考と、住民に対する根拠ある説明を要請
- 七条地区での住民説明会の在り方や情報の不一致、騒音・渋滞・洪水リスクなど多角的に指摘し、地域還元策や将来の広域連携構想にも懐疑的な立場を示しました。建設自体に反対ではなく、「慎重で丁寧な説明と計画を」と求める姿勢。
- 口調は穏やかだが、住民目線と現場重視の鋭さがにじみます。行政幹部への人柄評価を交えた問いかけも印象的。
2024年3月|定例会
リニア中央新幹線の奈良新駅誘致について
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奈良市として「リニア新駅が必要」との立場を確認。
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しかし、市として奈良県やJR東海に具体的な働きかけを一切行っていないことを批判。
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候補地の2つが奈良市内であることを強調し、「誘致できなければ責任重大」と強い危機感を表明。
雑紙(ざつがみ)資源化の施策について
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市が新たに配布する「雑紙保管袋」の制度設計に疑問を呈す。
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配布の予算根拠が不明瞭、サイズや使い勝手も不十分。
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特に「袋はあるが回収手段が曖昧」であることを指摘し、「苦情の固まりになる施策」と厳しく警鐘。
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高齢者や非集団回収地域への配慮不足も問題視。
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制度設計・予算・運用方法を再考すべきと要望。
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八尾議員は、言うべきことははっきり言う実直型の議員という印象が強いです。
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特に「新駅が必要と言うなら行動すべき」「袋を配るだけでは市民に負担をかける」と、現場感のある問題提起が光ります。
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批判的ではあるが、施策自体の方向性は肯定しており、実現可能な改善提案も含むため、建設的。
2024年6月|定例会
ごみ政策の主な論点
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目標と進捗確認:令和13年度までにごみ22%削減目標。現時点で約10%達成と評価。
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重点施策の検証:紙ごみ・食品ロス対策は進行中。プラスチックごみ対策の独自性に疑問。
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助成制度拡充の提案:家庭用生ごみ処理機器助成を現行200万円→500万円へ増額すべきと主張。
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リサイクル・排出量の評価:1日1人あたりのごみ排出量減少(全国9位)やリサイクル率(全国16位)を市民の努力として評価。
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堆肥化・紙おむつリサイクルの提案:地域循環・若者支援・高齢化対応を見据えた未来志向の施策を提案。
ごみ行政に関して、数値と制度をふまえた実行可能な提言を展開。堆肥化や紙おむつ再資源化など、社会課題と制度の接点に注目し、未来志向のモデルを提示。質問姿勢は柔らかく協調的で、現場との協働や改善を重視する姿勢が光ります。数字にも強く、現実的な政策立案力があります。
🧭行動履歴・活動実績(客観的に確認できる動き)
※以下は議員通信・SNS・視察記録・市議会公式サイトなどで確認できる「実際に行ったこと」に基づく内容です。
📝 最近の主な行動(八尾議員)一部抜粋
- フェイスブックにて奈良地区防犯協議会からのお知らせとして地域防犯注意情報を日々発信。
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【2024年7月】グリーンサポートのお手伝い作業
- 【2024年6月】
新生奈良研究会6月例会へ出席。世界経済から日本経済を分析、日本経済が浮上する条件の講話を受ける
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【2023年12月】済美子ども防災クラブと済美女性防災クラブの年末警戒に同行
- 【2023年11月】少年指導協議会の研修で、奈良少年鑑別所、奈良法務少年支援センターへ
- 【2023年10月】北九州エコタウンセンターに同僚議員と共に研修、全国市議会議長会研究フォームに参加
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自作の議会活動報告を紙で定期的に発行配布
※フェイスブックでの発信から追跡した情報です
📌 選挙時の主張(2021年・選挙公報より)と進捗状況
やります!!「元気な奈良(まち)づくり」停滞から躍進へ 今こそ奈良の再生を、私は実現します。
- 政党:自由民主党 公認
選挙公報には続いて下記の言葉
県都としての役割、国・県との整合性を!
私たちが誇る奈良市は、県都として誇られるまちでなければなりません。国・県と連携し、整合性を持ちながら住みよいまち、住んでよかったと思えるまちづくりをめざします。
続いて下記の通り「八尾としひろの理念」として具体的な政策がありました。
ひと
- 子育て環境の充実、学校教育の充実
しごと
- 観光・交流の促進、雇用・労働環境の充実
くらし
- 障がい者福祉、高齢者福祉の充実、地域福祉の推進、生活保護の推進、医療体制の充実、地域コミュニティと市民活動の活性化
まち
- 災害に強いまちづくり、消防・救急体制の充実、防犯の充実、新クリーンセンターの早期実現、リニア中央新幹線新駅誘致
その他
- 財政健全化と行政改革の推進、コロナ対策
🧭 太田議員の理念・信念(本人HPあいさつ文より引用)
上記の選挙公報と同じだったため割愛します。
🎯 政策目標と進捗(公式サイト・SNS等より)
公式HPにある八尾としひろ氏の政策理念は、選挙公報と変わらず根本的には一貫していて内容的に矛盾は見られません。(市政の中長期的課題(クリーンセンター・財政健全化等)は追加されています)
公式HPでは政策の表現は2021年の選挙公報より戦略的・包括的に整理され、「市政課題への即応性」を意識したアップデートがなされています。
進捗
インターネット上での情報発信は限られており、議会での質疑から行動の進捗を確認しました。毎定例会で継続的に登壇し、重点政策に沿って地域課題を具体的に掘り下げています。
たとえばごみ減量では、令和元年度比で約10%削減と、目標達成に向けた一定の前進が見られました。定量的な成果の全体像は不明ですが、地道な質疑と改善提案からは、現場志向の真摯な取り組みが感じられます。
💰 政務活動費(令和5年度)
政務活動費は資料費・印刷費・会議費・交通費などに使用されます。八尾としひろ議員の政務活動費の詳細は自民党議員団のPDFにて公開中ですのでご確認ください。
🔗 関連リンク
フェイスブックでの発信は奈良地区防犯協議会からのお知らせとして地域防犯注意情報の投稿が多かったです。厚生消防委員会所属の責任感がうかがえます。
📌 市民として読み解くポイント
八尾議員は、市民生活に密着した課題を数値と実績で丁寧に追及する実務型の議員です。発信力には弱さがありますが、議会では自分の言葉として忖度なく飾らない・かつ鋭い発言が目立ち、現場感覚と制度設計への鋭い視点が光ります。
🧾 総合的な評価と考察
八尾俊宏議員は、派手なアピールよりも地道な実務と数値に基づく政策提言を重視する、堅実な政策型の議員です。とくにごみ減量・資源循環の分野では、家庭用生ごみ処理機の助成拡充や紙おむつの再資源化など、市民生活に直結する課題を、予算執行率や削減効果といった実績データに基づいて丁寧に追及しています。
選挙公報にあった理念から現在まで重点政策にブレがないのも、実直さが感じられる評価できるポイントです。
また、リニア新駅の必要性についても明言し、行政の動きの鈍さに対しては「サボりすぎ」とはっきり批判するなど、率直で忖度しない姿勢も特徴的。質問時にはユーモアや皮肉を交えながらも、制度設計の甘さを見抜く観察眼と実行可能性へのこだわりが垣間見え、現場感覚に根ざしたバランス感覚を感じさせます。
実務と数字に強い、生活密着型の政策職人といえるかもしれません。
一方で、SNS発信や議会外での情報共有はあまり見られず、市民との接点や共感的な広報にはやや弱さが残ります。中身に強いが外への届け方が課題という点は、今後の取り組み次第で大きく印象が変わる可能性を秘めています。
※本評価は2025年6月時点の議会発言、公開プロフィール、地域活動実績に基づいた中立的な要約とそれに基づく一市民目線での評価と考察です。