ベビーカーに乗る子供

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医療費助成から考える、車なしでも成り立つ子育て|奈良が選ばれる街であるために

奈良市は今、都市部からの移住にも力を入れています。
実際に奈良は、電車で大阪や京都に出やすく、自然や歴史も身近にあり、とても魅力的な街だと思います。

私たち夫婦も、そんな奈良に魅力を感じて結婚を機に奈良に拠点を移して生活をはじめ12年が経ちました。

ただ、実際に暮らしてみると、「住めそう」と「子育てしながら暮らせそう」は、少し違うと感じる場面があります。

特にそれを強く意識するのが、子どもが体調を崩したときです。

車なし生活は、日常が崩れた瞬間に難易度が上がる

風邪で寝込む子供

都市部から来る家庭の中には、車を持たない選択をしている人も多いと思います。

奈良は駅徒歩圏の住宅地も多く、普段の生活だけを見れば、車がなくても十分やっていけそうに見えます。

実際、移住組の私たち一家も、電車もバスもある程度整備されているため、普段の生活で移動に大きな不便を感じることはありません。

問題になるのは、日常が崩れた瞬間です。

発熱、嘔吐、ぐったりして歩けない子ども。
そのときに、

  • どうやって病院まで行くか
  • 途中で詰まらないか
  • 帰りまで体力がもつか

バスがあっても、病気の子供を乗せるのは辛い。タクシーは高額でためらう。

こうした判断を、病状にあわせて親が一人で背負わなければいけない。結果、よほど重症でなければ受診を控えるということにもなります。

こうしたことが続くと、
「この街で子育てを続けていけるだろうか」という迷いに変わり、定住は難しいかも、もっと暮らしやすい他市へ引っ越そうという考えにもつながる可能性があるのではないでしょうか。

医療費助成は「無料かどうか」だけの話ではない

これまでの記事で書いてきた通り、私は就学前の子どもの受診が500円であること自体を、高いとも、過度な負担だとも感じていません。

むしろ、「本当に必要なときに迷わず使える」ちょうどよいラインだと感じています。

だからこそ、医療費助成の議論が
「無料にするか、しないか」という二択に寄ってしまうことに、少し違和感がありました。

車を持たない家庭にとって本当に大きいのは、医療費そのものよりも、病院にたどり着くまでの負担だからです。

では、どうすれば受診しやすくなるのか?一市民として考えてたこと

ここからは、専門家でも行政関係者でもない、一市民として考えたことです。

制度の完成形を示したいわけではなく、実際に困った経験から、「この論点は外さないでほしい」と思ったことを書きます。

オンライン受診

まず一つは、オンライン診療の活用です。

すべてをオンラインで完結させるのは難しくても、「今すぐ受診すべきかどうか」を相談できるだけで、
判断の負担はかなり軽くなります。それだけでも、親の心理的ハードルは下がるはずです。

クーポンチケット

もう一つは、通院時に限定して使える移動支援です。

発熱などで徒歩や自転車が難しいときに限って使えるタクシーチケットなどの仕組みがあれば、受診をためらう場面は確実に減ると思います。

それに対して「車を持つ家庭との不公平感が気になる」という意見が出ることも想定できます。

ただ、誰でも使えるが、使える条件が明確な仕組みであれば、納得感は保ちやすいのではないでしょうか。

医療費についても同様で、就学前をすべて無償化するより、小学生の自己負担を1000円から500円に下げる方が、実感として助かる家庭も多いのではないかと感じました。

どれも万能な答えではありません。
ただ、「無料かどうか」以外にも、考えられる選択肢は確かにあると思っています。

これは子育て支援であり、人口戦略でもある

子育て世帯

「車なしでも子育てが詰まらない」設計は、子育て支援であると同時に、人口戦略でもあります。

都市部から来る人にとっては、補助金の金額よりも、日常が止まらないか、快適に暮らせるかどうかの方が重要ではないでしょうか。

奈良は立地的にも、本来その強みを活かせる街だと思います。

本気で都会からの若いファミリー世帯に移住してほしいのならば、車なし生活が成り立つ街づくり・制度設計に取り組んでいくこと

それが実際に移住して車なし生活を送るファミリー層である私が思う、若い移住者を増やすための一つのキーポイントのように感じます。

まとめ:生活の実感から考えるということ

ここに書いたことは、声高な主張でも、完成された提言でもありません。

ただ、実際に暮らしてみて、子どもを連れて病院に行こうとしたときにどこで詰まったのか。その実感から、「論点を少し変えて議論したほうがいいのではないか」と思ったことを書いています。

奈良がこれからも「住みたい街」「暮らし続けたい街」として選ばれて発展していくために。医療費助成という制度も、実際の生活の動きと一緒に考えていけたらいいなと思います。

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