奈良市議会臨時会2日目で各委員会メンバーが決定。環境文教・総務・厚生消防などの配属を、へずまりゅう議員の配属も含め、一覧をわかりやすく整理しました。録画や資料公開後に詳細を追記予定です。
※本記事は、7月選挙を機に奈良市議会について調べ始めた一般市民による記録です。正確を心がけていますが、誤りや不十分な点があればご指摘いただけると幸いです。
臨時会2日目・各委員会のメンバーが決定が中心(速報)
奈良市議会の臨時会は、2025年8月19日~22日の4日間開催されます。1日目は議長・副議長を決めるのが大きな山場でした。
臨時会2日目(2025年8月20日)に決まったことは、奈良市議会にある8つの委員会メンバーです。奈良市議会 常任委員会・特別委員会一覧(令和7年8月20日現在)は下記の通り。
出典:X投稿(榎本議員)の「常任委員会等委員の割り振り表(令和7年8月20日 11時現在)」を元に作成。
※正式名簿が公開されたら照合して更新予定
総務委員会(7名)
財政・人事・企画・選挙管理など、市役所の根幹を扱う委員会
- 森田(自民党)
- 太田(自民党)
- 早田(公明党)
- 柳田(維新の会)
- 山口裕(共産党)
- 横井(自民党・無所属の会)
- 松下(無所属)
環境文教委員会(8名)
観光・産業振興・教育・文化を扱う。外国人観光客や観光政策もここ。
- 井久保(自民党)
- 真鍋(公明党)
- 北邨(維新の会)
- 北村(共産党)
- 鎌田(自民党・無所属の会)
- 柿本(市民ひろば)
- 下村(無所属)
- へずまりゅう(無所属)
厚生消防委員会(8名)
子ども・福祉・医療・消防など、市民生活に直結する分野を担当。
- 植村(自民党)
- 山口真(公明党)
- 中川(維新の会)
- 白川(共産党)
- 塚本(自民党・無所属の会)
- 阪本(市民ひろば)
- 松尾(無所属)
- 江川(無所属)
市民環境委員会(8名)
環境保全・都市整備・市民生活全般。奈良公園の利用環境やごみ問題など、市民や観光客の生活環境に関わる分野。
- 道端(自民党)
- 宮池(公明党)
- 田畑(公明党)
- 木下(維新の会)
- 佐野(維新の会)
- 山本(共産党)
- 内藤(無所属)
- 階戸(無所属)
建設企業委員会(8名)
道路・建設・上下水道などインフラ事業を担当。
- 八尾(自民党)
- 九里(公明党)
- 大西(維新の会)
- 榎本(自民党・無所属の会)
- 樋口(市民ひろば)
- 尾崎(無所属)
- 岡本(無所属)
- 松石(無所属)
議会運営委員会(9名)
本会議の日程や運営方法を決める。議会の司令塔的な役割。
- 植村(自民党)
- 太田(自民党)
- 宮池(公明党)
- 早田(公明党)
- 中川(維新の会)
- 佐野(維新の会)
- 白川(共産党)
- 榎本(自民党・無所属の会)
- 阪本(市民ひろば)
広報公聴委員会(12名)
議会だよりの発行や市民との意見交換を担当。
- 井久保(自民党)
- 植村(自民党)
- 宮池(公明党)
- 真鍋(公明党)
- 北邨(維新の会)
- 木下(維新の会)
- 山口裕(共産党)
- 塚本(自民党・無所属の会)
- 柿本(市民ひろば)
- 尾崎(無所属)
- 内藤(無所属)
- へずまりゅう(無所属)
山辺環境衛生組合議会(3名)
奈良市・天理市・山添村で共同運営するゴミ処理・環境衛生の広域議会。
- 井久保(自民党)
- 道端(自民党)
- 榎本(自民党・無所属の会)
各委員会概要については令和6年度市政概要2.議会PDF内・9ページ目「3.議会の構成」を参考に作成しています。
奈良公園の外国人問題はどの委員会?
へずまりゅう議員は、観光文教委員会に所属したことで
「奈良公園の外国人観光客と鹿の問題に全力で取り組める」と発信していました。
市民からすると「環境の問題だから市民環境委員会では?」と思いやすいですが、議会の所管ではこう分かれています。
観光文教委員会
観光振興・産業振興・教育文化を担当。
外国人観光客のマナー啓発や観光政策はこの委員会。
市民環境委員会
環境保全・都市整備・市民生活を担当。
奈良公園の清掃管理や鹿の保護などはこの委員会。
👉 つまり「鹿と外国人観光客のトラブル」を観光政策として扱うなら観光文教委員会の範囲。
一方で、公園管理や自然保護の観点は市民環境委員会が担います。
市民目線では混同しやすいですが、議会では役割が分かれているのですね。
💡豆知識:奈良公園は誰の管轄?
奈良公園は奈良県の管轄で、「県立都市公園」として管理されています。
鹿の保護や施設整備は奈良県や鹿愛護会が中心の役割です。
一方で奈良公園がある奈良市は、観光政策・公園周辺の生活環境・県への要望といった面で関わります。
直接管理はしていないものの、市民生活や観光政策の観点から“間接的に関与する立場”です。
2日目臨時会に私が思ったこと
昨日に引き続き、朝10時に議会中継を開いてみました。すると10時開始と同時に大西議長による議会運営委員会の委員指名報告がはじまりましたが1分のみで終了、早すぎて全員の名前も聞き取れず…。
さらに休憩後の開始時間も不明だったため、続きの中継は結局見逃してしまい、どんな様子だったのかは分かりませんでした。
榎本議員のXには委員会が決定した、との報告とリストが公開されていたので、今回の委員会決定内容(上記)は、取り急ぎそちらを参照して作成しました。
今回だけのかとも思いましたが、前回選挙後(令和3年8月)の臨時会議事録を見てみると、下記のような流れでした。
- 10時開会 → 議会運営委員会の指名報告を議長が読み上げ(約1分)
- そのまま長い休憩へ
- 再開は夕方16時15分 → 各種委員会の委員・委員長の報告
- 16時21分に閉会
実質的には「報告だけ」の一日でした。今回も同じ流れだったかもしれません。臨時会2日目は「報告セレモニー」なのか?と感じるのは私だけではないのでは…。
臨時会の議会中継は、なぜ“報告だけ”になるのか
理由は大きく3つあります。
- 人事はすでに裏で決まっている
常任委員会や議会運営委員会の委員配分は、会派代表者会議や控室で調整済み。
議場に出てくるときには、すでに「出来上がった名簿」を読み上げるだけ。 - 正副委員長の互選も事前合意
各委員会での正副委員長ポストも、会派同士で「委員長はA会派、副委員長はB会派」とあらかじめ水面下交渉してある。
議場での投票や討論はなく、報告するだけで終わる。 - 議場は“形式的な承認の場”
法律上「公開の原則」があるので、議場で読み上げること自体は必要。
しかし実質的な調整や議論はすべて控室で行われるため、中継で市民に見えるのは形式的な儀式になってしまう。
市民目線からの違和感
朝から開会したのに「報告1分で即休憩 → 6時間以上の空白 → 数分の報告で閉会」。
中継で見ている市民には「鹿の写真や真っ黒の画面ばかりで何も進んでいない」ようにしか映りません。
実際には裏で会派間調整が進んでいますが、それが見えないために「中継の意味あるの?」と感じるのは当然です。
これが全国的に普通なのか?
結論から言うと、奈良市議会だけでなく全国の多くの市議会で同じ光景が見られるようです。
臨時会2日目は「委員会人事を報告して承認する日」という位置づけであり、議論や討論は議会中継など市民の目に触れる場所では、ほとんど行われません。
奈良市議会の臨時会2日目は、市民にとっては“報告セレモニー”に見える時間です。
議会としては必要な手続きですが、公開の場でのやり取りがあまりに少なく、
「市民に見せるための中継」というより「形式的な承認の舞台」としての色合いが強く出ています。鹿の写真の裏で確かに調整は進んでいます。
けれど市民からすれば「見えないから分からない」「中継の意味がない」と思えてしまう。
ここにこそ、市民と議会の距離を縮めるための改善余地があるのでは。
たとえば休憩が長くなる場合は、「今は〇〇の調整中です」などと一言挟むだけでも、視聴者の理解は大きく進むと思います。
「議会や議会中継とはそういうもの」と位置付けられて、その在り方に疑問を抱く人が常識がないようにみられるのはちょっと納得がいかないなと思いました。
私のように市政に関与していない一般市民が“おかしい”と感じる感覚こそ、本来議会が大切にすべき声ではないでしょうか。
まとめ(速報)
- 臨時会2日目は委員会メンバー決定がメイン。所管も合わせて整理しました。
- 中継は冒頭のみ視聴・後半は未確認のため、詳細は追って更新します。