奈良市議会議員・太田晃司(おおた こうじ)氏は、あやめ池出身。議員秘書として国政に携わった後、市議初当選し3期目を迎えた議員です。
この人ってどんな議員?何をやってきたの?そんな素朴な疑問に答えるために、太田議員の活動や発言を市民の目線でギュッとよみやすく整理してみました。
選挙での議員選びの参考にもなるよう、できるだけ偏りなく情報をまとめています。
🧑💼 太田晃司 議員プロフィール
氏名:太田 晃司(おおた こうじ)
年齢:46歳(2025年6月時点)
出身:奈良市(昭和54年1月12日生まれ)
役職:副議長
会派:自由民主党・結の会
委員会:市民環境委員会
当選回数:3回(初当選:2013年※34歳)
経歴概要:奈良市立あやめ池小学校、大阪明星中学・高校、関西学院大学法学部政治学科卒業。
衆議院議員秘書として国政に携わり、2013年奈良市議会議員に初当選。
以降、議会運営や委員長職などを歴任し、議会改革や防災政策に継続的に取り組む。
登山を中心とした自然活動にも長年関わり、地域活動や青少年育成にも積極的に参画。
注力分野:教育子育て/行政の透明化・情報公開/地域インフラ・まちづくり
主な所属団体:
- 奈良県防災士会
- 奈良市消防団伏見分団
- 奈良県防衛協会(常任理事)
- 奈良県日韓親善協会(事務局長)
- 奈良市倫理法人会(運営委員)
- 奈良山岳会(理事長)
- 奈良商工会議所青年部(朋友会会員)
- 一般社団法人 奈良青年会議所(特別会員)
ほか多数
※当ブログでは、肖像権・著作権の観点から、議員の顔写真は使用しておりません。議員の詳細なプロフィールや顔写真は、各公式サイトや奈良市議会ホームページのリンクからご確認ください。
🧾 議会での発言・質問内容とスタンス(評価つき要約)
※議事録からの客観的記録に基づき、発言要旨と議員の考え方を整理して紹介します。
🎤 発言回数と傾向(2021〜2025)
▶ 発言件数:現任期(2021〜2025年)の市議会の中で本会議・臨時会(37件)委員会(414件)を通じて 451件(奈良市会議録検索システムによる集計)。
本会議や臨時会での質問は少なめですが、1回の質問内容が丁寧な印象でした。議長として発言が974件あるので、質問の少なさは副議長としての影響が大きいようです。
発言実績やその内容から、市政に対して積極的な関与と発信力を発揮している議員と評価できます。議会運営の中核としても存在感の大きさがうかがえます。
🧾 議会発言より(個人質問の一部抜粋要約と評価)
2024年3月|定例会
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公共施設の管理について:
市が持っている建物(学校や文化施設、ごみ工場など)を長く安全に使えるように、10年ごとに計画を見直すルールがあるのに、それが進んでいないことを問題視しています。特に「なら100年会館」や「環境清美工場」の修理や維持管理がうまく進んでいないことに注目し、「もっと早くから準備していれば無駄なお金もかからなかったのでは」と疑問を投げかけました。 -
平城宮跡の観光イベントについて:
昔から続いてきた「天平祭」という観光イベントが、奈良県の支援打ち切りで中止されることになった点を問題視。「民間まかせで続けられるか分からない。市と県がちゃんと話し合って、続ける方法を考えてほしい」と要望しました。
2023年12月|定例会
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① バス路線の維持について
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奈良交通の赤字15路線に関して、過去5年の補填状況を確認。
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あやめ池線など住民の要望もある中で、協議の進展と今後の見通しについて市に対応を求めた。
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地域公共交通会議での議論を深め、期限を定めて結論を出すべきと主張。
② 飛鳥ふれあい会館の建築設計契約の解除について
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設計業務委託の進捗、契約解除の根拠、解除に伴う金額や契約上の配慮について質問。
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今後は契約の透明性・公正性を確保し、再発防止の検証を求めた。
③ あやめ新橋(通学路)の老朽化対策について
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早急な改修が必要な橋で、3案の工法比較とそれぞれのメリット・デメリットを確認。
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地元住民との協議や仮設橋の設置も含め、慎重な対応と丁寧な説明を求めた。
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太田議員は、公共交通やインフラ、施設整備といった市民の生活に密接なテーマに対して、丁寧な検証と現実的な提案を重ねています。
住民の声をふまえつつ、契約の在り方や行政の姿勢についても厳しくチェックし、再発防止まで視野に入れている点は、市政に対する責任感の強さを感じさせます。
また「期限を設けて方向性を決めるべき」とする姿勢は、現場重視とスピード感を両立しようとする実務的な姿勢を反映しています。
2023年3月|奈良市予算決算委員会総務分科会
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① 国際交流・UNWTOとの連携
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国連の観光専門機関「UNWTO」との関係強化について質問。
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奈良開催の「食と観光の国際会議」への本市の参加内容と周知方法を確認。
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持続可能な観光づくりに向けて、特に奈良東部地域との連携活用を提案。
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姉妹・友好都市との交流資産(記念植樹など)の管理や案内整備の必要性を指摘。
② ムクドリ対策(害鳥)について
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被害が深刻な新大宮駅周辺の対策を質問。
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地元住民との協議状況や電力会社との連携、今後の予算対応の見通しを確認。
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担当課が毎年変わる非効率さを改善すべきと提案し、一本化を求めた。
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長期的には生態系の調査や他自治体との広域連携を提案。
③ 私道の整備支援制度について
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公共性の高い私道(市道同等の利用実態あり)への支援拡充を求めた。
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地域の要望や予算制限により整備が難航している実情を指摘。
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現地の交通実態調査や制度見直しの必要性を市長に直接訴えた。
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太田議員は、市民生活に直結する身近な課題(交通・環境・道路整備)から、奈良市の強みである国際文化や観光資源の活用まで、幅広いテーマに対して具体的な提案を展開しています。
特に、UNWTOの存在を戦略的に活用しようという提言や、害鳥対策に行政の非効率さを指摘する姿勢は、実務的かつ現場感覚に基づいており、地域と行政の橋渡し役としての役割を強く意識していることがうかがえます。市民に寄り添いながらも、国際視点や中長期的なビジョンも提示するバランス感覚が特徴的です。
🧭行動履歴・活動実績(客観的に確認できる動き)
※以下は議員通信・SNS・視察記録・市議会公式サイトなどで確認できる「実際に行ったこと」に基づく内容です。
📝 最近の主な行動(太田議員)一部抜粋
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【2025年5月】自治会長会議へ出席依頼があり、あやめ新橋架替工事の説明会へ参加
- 【2025年3月】奈良市内の小学校卒業式に関する投稿で、教育現場への関心を表明。
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【2024年10月】9月定例会の議決内容をシリーズで解説(その1~3)、透明性ある情報発信。
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【2024年8月】姉妹都市・郡山市の「うねめまつり」に参加し交流促進。
- 【2024年1月】奈良市議会の防災訓練に参加、災害対応力の強化に関心。
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【2021年11月】衆議院選挙後もすぐに活動再開、市民目線の継続対応を報告。
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【2021年8月】臨時議会2日目の報告を通じて、市政への即応姿勢を発信。
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自作の市政報告「あおがき通信」を紙で定期的に発行配布
※投稿頻度の最も高いSNSのXページ内では、自身の行動活動報告と共に議会報告、自民党員としての活動、地域情報のシェアや他議員との交流などが多く見受けられました。
📌 選挙時の主張(2021年・選挙公報より)と進捗状況
夢づくり安心づくり奈良づくり「地域が原点!」2期8年間の実績を活かして市政発展のために若さと行動力で全力投球します
- 政党:自由民主党 公認
選挙公報には下記の通り「市政を進める新・5つの約束」として具体的な政策がありました。
① 将来世代にツケを回さない市財政の健全化
安易な市有地売却からの脱却と官民連携の土地利活用を目指します
【実現】未利用公有財産の一部公開
② 子育て・福祉・医療の新提案
妊娠から子育てまで切れ目ない包括支援を目指します
【実現】不妊治療助成の拡大実現
③ 暮らしの安心・安全と共に地域力の強化
【実現】市議会業務継続計画(BCP)の策定
【実現】道路損傷通報システムの提案
④ 伝統文化・歴史・自然環境の継承と発展
世界遺産をはじめ東部の豊かな環境と観光資源の活用を目指します
【実現】コロナ環境下での文化・スポーツ事業者への支援事業
⑤ 市政の重要課題への継続した取組み
アフターコロナを見据えた市政5か年計画の実現を目指します
【実現】社会資本整備総合交付金の内示率5年間で3倍以上に増
国県市の与党連携で木辻本町東周辺整備事業が完成へ前進
🧭 太田議員の理念・信念(本人のあいさつ文より要約)
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1300年の歴史と文化を継承し、奈良の誇りを未来へつなぐ
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自然と共生する“心の豊かさ”を育む街づくりを推進
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コロナ禍を転機に「選ばれる街・奈良」へ進化を図る
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市民・行政・議員が一体となった知恵ある協働のまちづくり
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8年間の実績を土台に、さらに前進する覚悟と責任感
🎯 政策目標と進捗(公式サイト・SNS等より)
市民の声を原点に、未来を見据えた奈良市政を
太田晃司議員は「歩く・見る・聞く」を信条に、現場を自ら確かめ、市民の声を丁寧に拾いながら政策を形にしてきました。2期8年で掲げた「新・5つの約束」は、次のような方向性で進められています。
将来への責任ある財政運営
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自主財源の確保や官民連携の活用で健全な市財政を目指す
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財政指標の改善を通じて、次世代への負担軽減を重視
支え合う福祉と暮らしの安心
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予防医療の推進と子育て支援の強化で切れ目ない支援体制を整備
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空き家の活用による多世代の共生促進も提案
地域力と未来への投資
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防災拠点や避難体制の充実、通学路の安全確保に注力
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郷土教育・環境学習・食育など、奈良らしい教育と文化の継承を支援
また、クリーンセンター整備や奈良公園周辺の再整備、リニア誘致、DX推進など、都市の基盤整備にも継続して取り組んでいます。現場主義と実行力を軸に、暮らしに根ざした政策を展開しています。
進捗2期目(2017〜2021年)
1. 議会改革の推進
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議会改革推進特別委員会の委員長として、「奈良市議会基本条例」の改正を主導。
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議会文書のペーパーレス化を進め、1年間で約4万枚の紙削減。
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災害時に備えた議会BCP(業務継続計画)の策定に貢献。
2. 情報の見える化と市民連携
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「道路損傷通報システム」の導入を実現。スマホからの通報で修繕対応が迅速に。
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未利用市有地の情報公開を推進し、透明性向上と住民理解の確保に尽力。
3. 子育て・子ども支援
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災害備蓄品に「液体ミルク」を導入(市内初)。
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不妊治療支援の所得制限緩和を提案。国による制度改正にも先駆けた働きかけ。
4. 国とのパイプを活かした教育・街づくり支援
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小中学校のエアコン整備を実現、特別教室や幼稚園にも整備。
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都市整備に不可欠な国の交付金「内示率」を23%→79%へ引き上げ。西大寺駅前整備・道路整備に寄与。
5. コロナ禍での市民支援
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4月28日以降に生まれた新生児への特別給付金支給を実現。
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文化・スポーツ団体への支援を推進。地元チームへの資金援助・放送支援にも尽力。
今回まとめた進捗報告(実績)は、公式HPにあった前任期(2021~2021)のものになりますが、太田氏の政策方針として、選挙投票時の参考にしてください。
💰 政務活動費(令和5年度)
政務活動費は資料費・印刷費・会議費・交通費などに使用されます。太田晃司議員の政務活動費の詳細は自民党議員団のPDFにて公開中ですのでご確認ください。
🔗 関連リンク
情報発信には他議員と比べてもかなり力を入れている様子がうががえ、各SNSやブログは定期更新されています。各記事の中では、一般市民にも比較的分かりやすく議事を説明されている印象でした。
ユーチューブでは令和7年に入ってから市政について分かりやすく説明する動画配信をリスタートされたようです。
📌 市民として読み解くポイント
太田議員は、「何に、なぜ取り組むのか」を明確に示すスタイルで、議会質問でも背景→課題→提案→改善要望という流れが整理されており、市民目線でも理解しやすい点が特徴。実務的で論理的、かつバランスのとれた政策志向が感じられます。
🧾 総合的な評価と考察
太田議員は、身近な課題から国際戦略まで幅広いテーマに取り組みつつ、その姿勢は一貫して実務的で論理的です。議会での発言では、特に私道整備や害鳥対策、観光資源の持続的活用など、地道ながら生活に根ざした提案も重ねています。
さらに、ブログやSNS、YouTubeなどを通じた情報発信にも他の議員と比べて積極的であり、議会での議論内容や政策判断を一般市民に伝えようとする姿勢は特筆に値します。
とくに令和7年以降は、動画配信によるわかりやすい解説も再開されており、政治と市民との距離を縮める工夫が随所に見られます。市民から「何をしているかが見えやすい」議員であることは信頼につながっているのではないでしょうか。
一方で太田議員は、自民党の地方議員としてのネットワーク形成に積極的であり、他地域の議員や県議との連携、党内イベントなどに頻繁に参加しています。こうした党内活動は、政策実現のための基盤づくりと見ることができますが、市民対応とのバランスのとり方は今後の注目点です。
総じて太田議員は「議会の中心での役割」「生活現場の具体課題の提起」「国際・地域行事への関与」の3点をバランスよく担っており、政策と現場、広報のバランスを意識した議員活動を展開していると評価できます。
※本評価は2025年6月時点の議会発言、公開プロフィール、地域活動実績に基づいた中立的な要約とそれに基づく一市民目線での評価と考察です。