奈良市議会議員・ 下村 千恵(しもむら ちえ)氏は、三児の母として子育てをしながら、 “現役世代の声が届かない議会” に疑問を抱き出馬、2021年に初当選しました。
この人ってどんな議員?何をやってきたの?そんな素朴な疑問に答えるために、下村議員の活動や発言を市民の目線でギュッとよみやすく整理してみました。
選挙での議員選びの参考にもなるよう、できるだけ偏りなく情報をまとめています。
👩💼 下村千恵 議員プロフィール
氏名:下村 千恵(しもむら ちえ)
年齢:44歳(2025年6月時点)
出身:奈良県大淀町(昭和55年12月生まれ)
会派:無所属
委員会:市民環境委員会(副委員長)・広報広聴委員会・行財政改革及び公共施設等検討特別委員会
当選回数:1回(初当選:2021年※40歳)
経歴概要:
奈良県立畝傍高校、神戸大学法学部を経て、神戸大学大学院法学研究科(国際関係論)前期課程修了。2006年に人材サービス会社へ就職し、転職支援や働き方の提案に19年間従事。
三児の母として子育てをしながら、 “現役世代の声が届かない議会” に疑問を抱き、2021年奈良市議会議員選挙で初当選。現在は市民環境委員会副委員長として行政サービスの持続可能性や環境政策を推進しつつ、学校現場と保護者をつなぐ仕組みづくりに取り組む。
注力分野:子育て・教育支援/女性・働き方改革/市民環境・生活インフラ
主な所属団体:
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子ども食堂や地域子育て拠点へのボランティア参加
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NPO法人ファザーリング・ジャパン関西 理事
※当ブログでは、肖像権・著作権の観点から、議員の顔写真は使用しておりません。議員の詳細なプロフィールや顔写真は、各公式サイトや奈良市議会ホームページのリンクからご確認ください。
🧾 議会での発言・質問内容とスタンス(評価つき要約)
※議事録からの客観的記録に基づき、発言要旨と議員の考え方を整理して紹介します。
🎤 発言回数と傾向(2021〜2025)※個人質問のみ
▶ 発言件数:現任期(2021〜2025年)の市議会の中で本会議・臨時会(65件)委員会(437件)を通じて502件(奈良市会議録検索システムによる集計)。
議長として発言が6件。
定例会では定期的に質問をかさね、制度の根幹に関わる論点を丁寧に掘り下げ、目的志向で論理的に問いを重ねる姿勢が印象的です。
🧾 議会発言より(個人質問の一部抜粋要約と評価)
2025年3月|定例会
① 中登美ヶ丘近隣公園について
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市が「キッズパーク化」などの整備を進めることに1億1000万円の予算を出している。
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地域の意見が十分に反映されていない可能性があると指摘。アンケートの内容や集め方をもっと工夫してほしいと提案。
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防災やトイレ、遊歩道の改善、ペットやボール遊びのルールづくりなど多様な声を反映してほしいと要望。
② 教育DX(デジタル化された教育)について
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子どもに1人1台のタブレットがある今、情報教育はとても大切。子どもの発達や健康面への影響も考えながら進めてほしい。
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家庭のネットルール作りが難しいので、保護者へのサポートも必要。保護者会やPTAを通じた啓発、動画や資料配布をもっと活用してほしいと提案。
2024年12月|定例会
① 教員の働き方改革について
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先生の負担を減らし、子どもに向き合える学校づくりが大事と強調。教育委員会内で担当がバラバラなので、全体をまとめるチームや専任の担当者が必要と提案。
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予算や人手が限られていても、小さくても前に進める取り組みを希望。単に時間を減らすだけでなく、やりがいを感じられる職場づくりや、他の専門スタッフの配置も求めた。
② 男女共同参画について
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奈良市の男女平等を進める5年計画の中間点に来ていることを確認。相談体制の強化や安全な社会づくりは進んでいるが、すぐに数字で成果が出るものではないと冷静に評価。
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社会の「当たり前」を変えるには、女性の活躍を進めることが効果的と考えている。
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将来的には「男女」だけでなく、多様性(ダイバーシティ)を含めた広い視点で進めていくべきと述べた。
- 下村議員は、現場の声を大切にしながら、具体的で現実的な改革を目指す方です。先生や市民にとって無理のない制度づくりを丁寧に考え、地道な努力を惜しみません。
- 平等や人権にも深い関心を持ち、未来を見据えたビジョンを持って行動しています。理想と実行のバランスを大切にする、誠実で着実な議員です。
2024年9月|定例会
① 給食費の無償化について
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子どものために給食が安全で安定して続くことを一番大切にしたいと考えている。無償化は経済的支援になるけれど、それよりも給食の質や設備の整備が優先ではと提案。
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支援が必要な家庭には、既にある「就学支援制度」の改善・拡充をすべきと主張。
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教育の財源が限られている中で、給食無償化のために他の教育事業を削るのは反対と明言。
② 市役所の窓口について
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窓口のデジタル化が進んでいて便利になってきたのは良いことと評価。
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しかし、窓口の開く時間と職員の働き方に無理が生じている可能性があると指摘。
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職員の負担を減らしつつ、市民サービスの質も保てるように設計し直すべきと提案。働く人の環境改善が、長く安定したサービスを続けるために必要と考えている。
- 下村議員は、目先の人気よりも「本当に子どもに必要なこと」を見極めて行動する方です。無償化などの耳ざわりのよい政策にも冷静に向き合い、優先順位を丁寧に考えています。
- 現場で働く人々の状況にも配慮し、持続可能な市政を真剣に模索されています。市民の立場と職員の立場の両方を思いやる、誠実でバランス感覚のある議員です。
2022年9月|定例会
新クリーンセンターと公害調停について
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奈良市にあるゴミ処理施設「クリーンセンター」を建て替える話が進んでいる。
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昔この施設に対して「大気汚染が心配」と住民が公害調停を申し立てた経緯があり、建て替えにはその取り決めが関係している。
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下村議員は、建て替えの場所や方法を考えるとき、法的ルールと住民との信頼の両方を大事にすべきと提案した。
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また、現在の施設が地域にどんな影響や役割を果たしているかも確認した上で、未来のまちづくり全体を視野に入れて進めてほしいと述べた。
- 下村議員は、過去の約束や地域の声を丁寧にくみ取りながら、全体の利益を考える姿勢を大切にしています。法律のルールだけでなく、人と人との信頼や地域の未来にも真剣に向き合っています。
- 現実的なコストや将来のまちの発展にも目を向け、冷静かつ柔軟な提案をしています。対立ではなく調和を目指す、誠実でバランスの取れた議論ができる議員です。
🧭行動履歴・活動実績(客観的に確認できる動き)
※以下は議員通信・SNS・視察記録・市議会公式サイトなどで確認できる「実際に行ったこと」に基づく内容です。
📝 最近の主な行動(下村議員)一部抜粋
- 2025年6月 「新しい学びを創出する会」(疋田しんいち奈良県会議員講師)にオンライン参加・なら子どもサポート隊の定例会参加
- 2025年5月 「ともに築く防災社会」オンライン勉強会・子どもの発達凹凸×ママの働きたい!もやもや共有会参加・あやめ池駅前で、市政報告
- 2025年4月 生駒市衛生社の「クルクル館」を見学
- 月に数回インスタライブで動画配信を行う
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自作の市政報告「下村ちえ通信」を紙で定期的に発行配布。
📌 選挙時の主張(2021年・選挙公報より)と進捗状況
子育て世代の価値観で
奈良の未来をつむぎます!
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未来につながる教育を!
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女性の活躍で街に活気を!
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働きやすい住み良い奈良に
当時の選挙公報にはスローガン的な言葉のみで、具体的な政策内容は書かれていませんでした。
🧭下村議員の理念・信念
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「ちゃんと動く、ちゃんと変える」
→ 問題を放置せず、課題を具体的に動かして変化を生む政治姿勢。 -
目的志向・建設的・対話重視
→ 感情論ではなく根拠と実効性をもって進め、誰とでもオープンに話し合う姿勢。 -
「目の前の暮らし」も「未来の安心」も両立させる
→ 現在の困りごとに即応しつつ、将来の仕組み改善にも力を入れる。 -
「誰か一人が背負う社会」から「みんなで支え合う社会」へ
→ 弱者任せにせず、共助の仕組みを社会全体に広げたいという価値観。
【具体的な政策】
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誰もが「自分らしく」生きられる奈良市へ
- 女性・障がい・ひとり親など多様な人の生きづらさに応じた支援。
- 子ども家庭福祉の強化、バンビーホームのあり方見直し。 -
子どもたちの命と安心を支えるまちへ
- 医療的ケア児や不登校児への支援強化。
- 通学路の安全対策や学校トイレ整備など、生活現場の安全保障。 -
子どもの健康と、安心して子育てできる家庭環境づくり
- 学校給食の質と衛生環境の向上。
- 食物アレルギー・過敏症・発達特性などへの丁寧な対応。
進捗
これまでの取り組みと実績
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ひとり親支援の拡充(高等教育訓練給付金の対象拡大)
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フリースクール通学支援、就学支援制度の見直し
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学校現場における教員の働き方改革の提言
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情報発信の透明性強化(会議資料の見える化など)
記載しなかった政策進捗については確認がとれませんでした。下村氏の政策方針の一部として、選挙投票時の参考にしてください。
💰 政務活動費(令和5年度)
政務活動費は資料費・印刷費・会議費・交通費などに使用されます。下村千恵議員の政務活動費の詳細は奈良市議会のPDFにて公開中ですのでご確認ください。
🔗 関連リンク
SNSのFacebookとインスタグラムでは継続して定期的に高頻度で投稿があり、活動や人柄がよく見えます。
特にInstagramではインスタライブで自分の考えを伝えていました。ユーチューブにもアップされています。
📌 市民として読み解くポイント
子育て世代の視点を強みに、教育や福祉の現場課題に丁寧に向き合う実務派の議員です。制度の仕組みと運用を冷静に見直し、現実的な提案で改善を重ねる姿勢が特徴。
SNSなどを通じた発信も積極的で、市民との対話を大切にする開かれた政治を志向しています。派手さはなくとも、一歩ずつ課題を前に進める信頼できるタイプです。
🧾 総合的な評価と考察
奈良市議会議員・下村ちえ氏は、子育て世代としての現場感覚を持ち、「今困っている人」と「将来に備える社会制度」の両方に視野を持った議員です。
議会質問では、教員の働き方改革や学校給食、情報リテラシー支援、公害調停に関する行政判断など、制度の根幹に関わる論点を丁寧に掘り下げ、目的志向で論理的に問いを重ねる姿勢が印象的です。
また、議会活動の可視化やInstagram・LINEなどを通じた情報発信にも積極的で、双方向の政治を志向する姿勢は、若い世代や子育て層にとっても親しみやすく信頼されやすい要素といえるでしょう。
一方で、丁寧な制度設計を重視する分、やや動きが慎重に映ることや、インフラや産業振興など大規模・長期的な分野への発信が少なめである点は、今後の課題ともいえます。また、議論が制度や構造面に寄りがちで、市民全体に対して分かりやすく「どう良くなるのか」という具体イメージが伝わりづらい場面もあります。
総じて下村議員は、対立より対話を、感情より理性を重んじる前向きな前進思考のある政治姿勢で、課題の核心を静かに、しかし確実に押さえていく実務型の議員です。
大きな声ではなく、現場の声を丁寧に拾い上げながら、社会の仕組みを静かに前進させていく「しなやかな改革者」として、今後のさらなる発信と実行力の深化が期待されます。
※本評価は2025年6月時点の議会発言、公開プロフィール、地域活動実績に基づいた中立的な要約とそれに基づく一市民目線での評価と考察です。