奈良市議会議員・山本 憲宥(やまもと かずひろ)氏は、奈良市東部須川町出身。2021年に3期目を迎えた議員で、自民党支部役員として国・県との連携にも取り組んでいます。
この人ってどんな議員?何をやってきたの?そんな素朴な疑問に答えるために、山本議員の活動や発言を市民の目線でギュッとよみやすく整理してみました。
選挙での議員選びの参考にもなるよう、できるだけ偏りなく情報をまとめています。
🧑💼 山本憲宥 議員プロフィール
氏名:山本 憲宥(やまもと かずひろ)
年齢:54歳(2025年6月時点)
出身:奈良市(昭和46年6月10日生まれ)
会派:自由民主党・結の会(※2025年6月17日に市長選立候補に伴い離党)
委員会:建設企業委員会・議会運営委員会・行財政改革及び公共施設等検討特別委員会
当選回数:3回(初当選:2013年※42歳)
経歴概要:奈良大学附属高校(旧正強高校)普通科英語コース卒業後、修成建設専門学校、社会人になってからの学び直し(リスキング)にて帝塚山大学経済学部を卒業を経て、関西大学大学院ガバナンス研究科(政策学修士)を修了。
建設技術者としての実務経験を積み、一級土木施工管理技士、一級建設機械施工技士、給水装置工事主任技術者、他技術系国家資格を多数取得。
2013年奈良市議会議員に初当選。以降、議会副議長や各常任委員会委員長などを歴任し、市政改革や防災・教育政策に継続的に取り組む。
現場起点の政策提案と市民との対話を重視し、講演・ワークショップ活動や各種団体との連携も積極的に行う。2児の父親でもある。
注力分野:教育子育て/防災消防・地域安全/地域インフラ・環境ごみ行政の推進
主な所属団体:
- 自由民主党 奈良市支部 副支部長(※2025年6月17日に市長選立候補に伴い離党)
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奈良市消防団東里分団 団員(1999〜)
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奈良教育大学附属小学校 教育後援会 会長
- 全日本少年硬式野球連盟 奈良ヤング 顧問
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NPO法人なら燈花会の会 顧問
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奈良県防衛協会 常任理事
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山辺環境組合議会 議長
- 近畿地区防衛協会 青年部連絡協議会 顧問
※当ブログでは、肖像権・著作権の観点から、議員の顔写真は使用しておりません。議員の詳細なプロフィールや顔写真は、各公式サイトや奈良市議会ホームページのリンクからご確認ください。
奈良市長選への立候補を表明 —「対話と協調」の姿勢を市政の中枢へ
2025年6月17日、山本憲宥議員は奈良市長選挙への立候補を正式に表明しました。市民・議会・行政との「対話と協調」を軸に、奈良県とも連携しながら「安心して暮らせるまちづくり」を掲げています。
3期にわたる議会経験と現場感覚を活かし、対立構造ではなく“橋渡し役”として市政を前に進める覚悟が見て取れます。
党派にとらわれない無所属としての立場も、しがらみなく市民の声に寄り添う姿勢の表れといえるでしょう。
🧾 議会での発言・質問内容とスタンス(評価つき要約)
※議事録からの客観的記録に基づき、発言要旨と議員の考え方を整理して紹介します。
🎤 発言回数と傾向(2021〜2025)
▶ 発言件数:現任期(2021〜2025年)の市議会の中で本会議・臨時会(103件)委員会(323件)を通じて 426件(奈良市会議録検索システムによる集計)。
本会議や臨時会での質問は多くはないですが、1回の質問内容において事前準備がしっかりしている印象でした。議長として発言が1022件あるので、質問件数については副議長としての影響が大きいようです。
山本議員は、実務的な質疑から、議会活動に積極的かつ継続的に取り組む姿勢がうかがえます。生活密着型の課題に丁寧に向き合い、政策提案や説明責任にも重きを置く実直な議員といえます。
🧾 議会発言より(個人質問の一部抜粋要約と評価)
2025年3月|定例会
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大学との連携について
→ 大学と奈良市の協力で教育など地域課題を一緒に解決していくべきと提案。 -
カスハラ(カスタマーハラスメント)対策
→ 職員が安心して働けるよう、名札の記載簡略化など対策を求めた。 -
水道料金値上げへの対応
→ 奈良県からの水の購入量を減らして市民の負担を減らすべきと主張。 -
コミュニティバスの導入と改善
→ 地域の声を反映したバス運行を進め、特に空白地域の交通問題を解決したいと提案。 -
フレックスタイム制の導入について
→ 柔軟な働き方に賛成だが、制度導入には手順と職員への配慮が必要と指摘。
2024年6月|定例会
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水道代の値上げ対策について
→ 奈良市が県の水道を買う価格が上がるのに対し、水の使用量を減らして市民の負担を減らす計画を提案。 -
山道(東海自然歩道)の安全管理について
→ 観光客も通る道の管理が不十分で、地域住民のボランティアに頼っていることを問題視。国や県にもっと責任を求めるべきと主張。 -
給食の安全と時間管理について
→ 学校給食は「作ってから2時間以内に食べる」必要があるのに、東部地域の配達ではぎりぎりになっていることを指摘。今後の改善を求めた。
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山本議員は「現場の声」や「市民の不安」に寄り添いながら、市全体の制度や仕組みにまで踏み込んで提案するタイプです。特に水道や給食、山道など“暮らしのインフラ”に注目し、安心・安全を守るための実行可能な策を冷静に問い続ける姿勢が光ります。
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資料や他自治体の例をもとに丁寧に調査・説明する、論理派かつ住民目線の議員といえるでしょう。説明にはパネルを利用することも多く、伝わりやすさへの配慮もうかがえます。
2023年12月|定例会
- 公共工事の費用や価格の決め方が古くて不正確では?と疑問をもち、国の最新ルールに合わせるように求めた
- ごみ処理工場の大きな工事の費用に不自然な点がないか?細かく計算内容を調べて、市民にもっと説明すべきと訴えた
- 工事の入札(どの会社がやるか決める仕組み)に問題がないか?公正さを守るために、細かなやりとりをチェック
- 水道や下水の仕事を国が変えて担当することについて、奈良市がどう考えているか?将来の運営のやり方や民間との協力の影響をたずねた
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山本議員は、税金の使い道や大きな公共工事が本当に正しく行われているかを厳しくチェックする、冷静で責任感の強いタイプです。制度や仕組みの“ズレ”を具体的に見つけて改善を促す姿勢が特徴で、住民の立場に立った「まっすぐな監視役」として信頼されています。
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議会での言葉づかいも丁寧で、経験と調査に裏打ちされた説得力があります。
🧭行動履歴・活動実績(客観的に確認できる動き)
※以下は議員通信・SNS・視察記録・市議会公式サイトなどで確認できる「実際に行ったこと」に基づく内容です。
📝 最近の主な行動(山本議員)一部抜粋
- 2025年5月 奈良警察署指導の下、安全啓発運動を地域の方々と共に実施
- 2025年1月 参議院議員 佐藤まさひさ新春の集いに参加。基調講演は、高市早苗衆議院議員。 「日本列島を強く、豊かに。」 今の政治の問題点を明確にし、問題解決に向けた政治手法を再考。
- 2024年11月 大柳生地区社会福祉協議会の「お楽しみフェスタ2024」に参加
- 2024年 自民党「あさかぜ号」での街頭演説に登壇
- 2022年 興東小学校・興東館柳生中学校での“親子方式”給食提供を視察(柳生小からの提供開始)
- 2022年 奈良市消防出初式に副議長として出席し、観閲台から消防職団員に敬礼
- 2022年 高市早苗議員を応援する演説会で、奈良市副議長として応援弁士を務める
- 2022年5月 第33回 全国「みどりの愛護」のつどいに奈良市議会副議長として出席
- 駅頭で政策ビラ配布・街頭演説や自治会向けの市政報告会を定期的に実施
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自作の市政報告「山本かずひろ活動レポート」を紙やネット上で定期的に発行配布
※投稿頻度の最も高いSNSのXページ内では、自身の行動活動報告と共に議会報告、自民党員としての活動や所属団体関連の活動、地域情報のシェアや他議員との交流などが多く見受けられました。
📌 選挙時の主張(2021年・選挙公報より)と進捗状況
奈良の未来を創造する
- 政党:自由民主党 公認
選挙公報には下記の通り3本柱の理念がありました。具体的な政策は、選挙公報には記載がありませんでした。
守る
すべての人に優しいまち
医療・介護・子育て環境の充実!
育てる
次世代を担う子どもたちのために
教育環境の充実!
誇れる
住むことが誇れるまちづくりと
バランスのとれた産業構造の構築!
🧭 山本議員の理念・信念
上記選挙公報とほぼ同じですが、少し細かく書かれていたので、まとめておきます。
1. 地域を守る(防災・医療・福祉)
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全世代にやさしいまちを目指す
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医療・福祉・介護の充実
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災害対応能力の向上と地域防災力の強化
2. 人を育てる(教育・子育て)
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子育てと仕事の両立支援(多様な働き方改革)
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教育環境の整備・拡充
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学校と地域の連携強化
3. 地域を誇れるまちへ(観光・産業・インフラ)
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道路整備や公共交通の充実
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奈良の地域資源を活かした観光振興
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産業振興・経済活性化、コミュニティの再生
🎯 政策目標と進捗(公式サイト・SNS等より)
山本議員の具体的な政策目標は公式サイトには記載がありませんでしたので、議会での質疑内容から具体的な政策を推測します。
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公共工事の品質を高める
→ 積算の基準や予定価格が古いままなのを見直し、適正で安全な工事にする。 -
ごみ処理施設の改修費用をチェック
→ 140億円の大きな工事に対して、費用の根拠や税金の使い方をしっかり確認する。 -
学校給食の安全と時間管理を改善
→ 調理から2時間以内に食べる必要があるのに、東部地域ではぎりぎり。改善を提案。 -
大学と市の協力で地域の課題を解決する
→ 教育や福祉などの分野で、大学の知識や若者の力をまちづくりに活かす。 -
上下水道を効率よく、安全に運営する
→ 国の制度変更に対応し、将来にわたって安心して使える上下水道をめざす。
山本議員は、現場の実態に即した制度の見直しや、市民の安全・安心を守るための「実務重視」の政策方針をとっています。
対立よりも改善提案を通じて、行政と協力しながら地域課題を着実に解決しようとする姿勢がうかがえます。
進捗
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公共工事については、古い積算モデルのままの現状を指摘し、早期の見直しを強く要望。副市長は「他市も参考にして検討する」と答弁。
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ごみ処理施設の費用については、諸経費の中身を精査し、議会でも引き続き追及する姿勢を示している。
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給食問題では、東部への配送時間に対する衛生上のリスクを提起し、改善の必要性を訴えた。
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大学連携については、奈良市と大学がともに地域課題に向き合うべきと提案し、行政にその姿勢を促した。
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水道事業の制度変更に関しては、国の方針と地元の事情を踏まえ、将来を見すえた運営の方向性を議会で提案している。
山本氏の政策方針の一部として、選挙投票時の参考にしてください。
💰 政務活動費(令和5年度)
政務活動費は資料費・印刷費・会議費・交通費などに使用されます。山本憲宥議員の政務活動費の詳細は自民党議員団のPDFにて公開中ですのでご確認ください。
🔗 関連リンク
情報発信には他議員と比べてもかなり力を入れている様子がうががえ、各SNSやブログは定期更新されています。各記事の中では、写真を豊富に使用し一般市民にも分かりやすく議事や政策を説明されている印象でした。
📌 市民として読み解くポイント
現場や市民の声を丁寧にすくい上げ、調整力と穏やかな語りで市政に橋をかけるタイプの議員です。
生活密着の課題にしっかりと耳を傾け綿密な調査を行いながら地道に向き合っています。実務感覚ある丁寧な提案でバランスよく市政を支えている議員といえるでしょう。
🧾 総合的な評価と考察
山本議員は、市民の生活現場に根ざした視点で課題を捉え、実務的な提案を丁寧に積み重ねてきたバランス型の議員です。特に給食の安全や公共工事の積算見直しなど、専門性の高い分野にも積極的に取り組む一方、自身の専門知識や調査内容を図解や資料で分かりやすく発信しており、市民との情報共有に力を入れている点は大きな強みです。SNSなどでの発信にも力を入れています。
柔らかい語り口や協調的な姿勢からは、対立よりも合意形成を重視するスタンスが伺え、穏やかながら確実に市政に影響を与えている存在といえるでしょう。一方で、「守る・育てる・誇れる」といった理念はやや抽象的で、HP上では明確な成果や進捗が見えにくい面もありました。
調整力に強みを持つ「地域の調整役」として、市民や現場の声を丁寧に政策に反映していく姿勢が評価される議員です。
※本評価は2025年6月時点の議会発言、公開プロフィール、地域活動実績に基づいた中立的な要約とそれに基づく一市民目線での評価と考察です。