※本記事は2025年7月13日現在の公表情報に基づいています。最新情報が判明次第、順次更新します。
🗳 奈良市長選2025の基本情報
- 投開票日:2025年7月20日(日)
- 告示日:2025年7月13日(日)
- 同日実施:奈良市議会議員選挙、参議院選挙(奈良県選挙区)
- 投票時間:午前7時〜午後8時(一部異なる投票所あり)
詳細は下記奈良市役所公式HPにてご確認ください。
📌 今回の市長選の注目ポイント
今回の選挙では以下のようなテーマに関心が集まっています:
- 子育て支援と少子化対策
- 市財政の健全化
- 観光と地域経済の活性化
- 公共交通・都市インフラの整備(新ごみ処理施設建設問題など)
- 現職に対する評価と世代交代
👤 候補者一覧と政策比較
※候補者写真は、選挙ドットコム・各候補者の公式サイト・SNSなど、公開情報に基づき引用しています。著作権等に配慮し、問題がある場合は速やかに対応いたします。

仲川げん
無所属・現職(49歳・男性)
#財政改革
#子育て支援
#市民参加
2009年より奈良市長を務め、全国的に注目された徹底した市政改革を継続中。
「改革続行」「全員市長」を掲げ、市民が主役の市政を目指す現職市長。
- 新クリーンセンターの建設を最優先で推進
- 市政参加型の新しい民主主義「全員市長」の実現
- 子育て・教育支援のさらなる拡充(給食無償化等)
- 市財政の健全化と自治体経営の透明化

山本かずひろ
無所属・新人(奈良市議3期・54歳・男性)
※自民・維新・国民・公明支援(市長選のため自民離党)
#市政刷新
#地域と福祉
#財政再建
奈良市生まれ・育ちの市議3期。超党派の推薦を受け「変えやな、あかん!」と市政刷新に挑む。
現職市長の市政運営に対し、対話と協調を掲げる“解決型”の候補。
- 市財政の健全化と持続可能な成長戦略の実行
- 「開かずの踏切」など交通インフラ課題の解決
- ZEB化計画の白紙撤回など無駄な大型事業の見直し
- 公民館の廃止に反対し、地域の学びと交流を守る

中村あつ子
無所属・新人(元奈良市議・64歳・女性)※日本共産党推薦、新日本婦人の会会長
#福祉と子育て
#ジェンダー平等
#平和と市民の声
「住民と歩む市政」を掲げ、女性や生活者の立場から市民の声に寄り添う。
消費税5%・ジェンダー平等・憲法を守る平和主義を基軸に、“やさしい市政”を訴える。
- 子育て・教育・医療・介護の充実による暮らし最優先の市政へ転換
- 消費税5%への引き下げと、住民税・国保などの負担軽減
- 市民参加の民主的行政と公民館・福祉制度の拡充
- 軍事より福祉・核廃絶・平和憲法を守る奈良を目指す

喜多浩子
無所属・新人(64歳・女性)
奈良市民の幸せを願う会 代表/画家・文化活動家
#文化産業都市
#健康寿命
#市民生活の向上
元新聞記者で画家。市民団体代表として文化・福祉活動を続けてきた地域密着型候補。
健康長寿・文化芸術・国際交流を軸に「世界で一番魅力ある奈良市」への変革を訴える。
- 健康寿命を延ばす「健脚・健脳・健美」支援と医療ネットワーク整備
- 奈良の文化資産を活かし世界とつながる文化産業都市構想
- 伝統行事や市民芸術イベントの復活と観光交流の推進
- クリーンセンターなど住民対話を重視した行政判断

野沢たくま
無所属(参政党から国民を守る党 公認)・新人(46歳・男性)
NOZAWAグループHD代表取締役/起業家・政治系YouTuber
#ビジネス視点
#政治系YouTuber
#行政改革
年商3億円の企業経営者で連続起業家。著書・YouTubeなどでの政治発信を通じ、民間的発想と行動力を武器に市政への挑戦を表明。奈良市を“経営視点で変える”と語る。
- 行政にビジネス的な視点とスピード感を導入
- 民間経験を活かし、コストと効果の明確化を徹底
- 政治系YouTuberとして情報発信と双方向型の対話を重視
- 選挙第一声はYouTubeから/市内での街頭活動は未定
氏名 | 属性 | 主な政策・立場 | キーワード |
---|---|---|---|
仲川げん | 現職・無所属(48歳) | 財政改革・子育て支援・起業支援など16年の継続路線 | #財政改革 #子育て支援 #市民参加 |
山本かずひろ | 市議3期・無所属(保守系支援) | 現職への対話不足を批判し、市政運営の見直しを訴える | #市政刷新 #地域と福祉 #財政再建 |
中村あつ子 | 無所属・共産党推薦 | 福祉・教育の充実と平和主義を重視する暮らし優先型 | #福祉と子育て #ジェンダー平等 #平和と市民の声 |
喜多浩子 | 無所属・市民団体代表(64歳) | 文化と健康による都市活性と市民幸福の実現を掲げる | #文化産業都市 #健康寿命 #市民生活の向上 |
野沢たくま | 無所属・参政党から国民を守る党公認 | 参政党批判を主軸に、政治的メッセージの発信を重視 | #ビジネス視点 #YouTuber発信 #政党批判 |
🔍 候補者ごとの注目ポイント(簡潔に)
🔍 仲川げん 氏|徹底した市政改革を16年
2009年に初当選以来、4期16年にわたり奈良市政の再建に取り組んできた仲川氏は、かつて「不祥事のデパート」とも呼ばれた市役所の体質改革に着手。生活保護費の着服事件や談合問題などに対して徹底調査と構造改善を行い、組織の透明性と説明責任の強化を進めてきた。
財政面では、市債の大幅削減や財政調整基金の回復に成功。また中学校給食の無償化や医療費助成拡大など子育て支援策も積極的に展開し、「共働き子育てしやすい街ランキング」関西1位(2022年)にも選ばれた。
市政改革の象徴としては新斎苑やクリーンセンター、企業誘致や起業家支援など、“攻めの改革”を進めてきた一方で、その過程で計画の進め方や合意形成のあり方に対する批判も高まっている。
たとえば、新斎苑の用地取得では評価額の2倍以上での購入が問題視され、住民訴訟に発展。佐保小学校建て替えでは予算の急増や入札不調による工事の遅延が起きた。さらにZEB庁舎整備においては、当初想定の1.6倍となる約16億円での契約が専決処分で進行したことが「議会軽視」として波紋を呼んでいる。
こうした事例は、改革を進める中で説明不足・対話不足が課題となっていることを浮き彫りにしており、今選挙では「改革の継続か、運営手法の見直しか」が大きな論点として注目されている。
なお、2017年の選挙では「市長の多選制限を条例化すべき」とする考えを示していたが、実際には条例は成立せず、今回が5期目の立候補となる。これまでの改革をやりきる必要があるとする一方で、政治姿勢の整合性を問う声も一部にある。
「2030年にはJRの新駅の駅前のまち作り、新都心作り、そしてリニアの中間駅の誘致など、奈良市のこれからの発展につながるさまざまな大きなメニューがいまめじろ押し」と新しい政策にも意欲を燃やしている。
🔍 山本かずひろ 氏|「対話と協調」を掲げる実務派
3期12年の市議会議員経験を持ち、技術者・地方自治の研究者としての知見も活かしながら、現場に根ざした政策提言を続けてきた。仲川市政において財政改革や都市整備が進められる一方で、近年は市民や議会との調整不足が課題として浮上。山本氏は、こうした市政運営に対し「対話と協調」の姿勢を掲げて立候補した。
ZEB庁舎整備計画や公民館の統廃合など、大型事業をめぐる方針が議会や地域と十分な合意形成のないまま進められたとの指摘が相次いでおり、山本氏はこれらの再検討を訴えてきた。また、近年は奈良県から「財政健全度」に関して厳しい評価(3年連続で最低ランク)を受けており、財政の持続可能性についての議論も高まっている。
山本氏は、これまでの改革の成果を否定するのではなく、成果を急ぐあまり「一部に無理や歪みが生じていないか」を問い直し、計画重視から現場重視への転換を主張。
「市民の皆さまとの対話が無くては市政を前に進めることはできません。皆さまに寄り添える、優しく等しく寄り添える、そんな奈良市政を作らせていただきます」とし、市民の声が届きにくくなっているとの懸念に応え、より開かれた市政運営を目指す姿勢を明確にしている。
🔍 中村あつ子 氏|「住民とともに歩む市政へ」
日本共産党推薦で無所属として立候補した中村氏は、新日本婦人の会会長として市民運動に長年関わり、福祉やジェンダー平等、平和を重視した施策を軸に市政転換を訴えている。
政策では、子どもの医療費無償化や保育園の増設、介護保険料の引き下げなど、「生活に根ざした行政支援」を明確に打ち出しており、財政の使い方そのものに「暮らし優先」の視点を求めている。また、民間委託や統廃合による公共サービスの縮小には否定的で、「自治体の公的責任」を強調する立場をとる。
「今の奈良市長は保育園や幼稚園の民間委託も学校や公民館の統廃合も住民の意見を聞かずにどんどん進めている。統廃合は中止。市民の声で動く奈良市にしよう」と提言。
市政運営のあり方については、「市民の声が十分に反映されていない」として、住民参加型の合意形成と説明責任の強化を提唱。市政の方向性を決めるにあたり、市民が当事者として関われる仕組みづくりの必要性を訴えている。
🔍 喜多浩子 氏|文化と健康で「世界一魅力ある奈良市」を目指す
画家として国内外で活躍しながら、市民団体代表として文化・福祉活動を続けてきた喜多氏は、奈良市出身の元新聞記者。今回の市長選では「文化産業都市への変革」と「市民の幸福寿命の延伸」を掲げ、無所属で立候補した。
政策の柱は、①健脚・健脳・健美をテーマにした高齢者支援、②世界との文化交流による財源創出、③市民生活向上の具体策。特に「100年健康に生きられる奈良市」を目指し、足腰を鍛える講座や市内の病院間を巡る無料バスの運行、ガン検診の制度整備などを提案。また、東大寺の歴史的復元や芸術イベントの開催を通じて「文化産業都市・奈良」の実現を目指すとする。
「私は奈良市を文化産業都市として変革、発展させていきたい。文化財を生かし、世界と奈良市の交流を発展させていく」と提言。
現市政に対しては、事業の進め方や住民との対話姿勢に課題があるとし、「自分の目と耳で現場を見て判断する」姿勢を強調。とくにクリーンセンター問題や公共施設整備については、地域との丁寧な協議を前提に進めるべきだとしている。
🔍 野沢たくま 氏|「参政党から国民を守る党」公認で立候補
民間企業の経営者であり政治系YouTuberとしても活動する野沢氏は、参政党に対する強い批判と警鐘を掲げて奈良市長選に立候補。「参政党から国民を守る党」公認での出馬は、政党への対抗運動をそのまま選挙活動に転換したかたちであり、政党の構造や主張に問題提起を行うことを主要な目的としている。
市内での街頭活動は行わず、第一声を自身のYouTubeチャンネルで発信するなど、これまでの候補者とは異なる形式での選挙運動を展開。ユーチューブ動画では「日本国憲法を守り、国民主権を脅かす動きに抗する」「参政党はナチス・ドイツのような独裁への道をたどっている」といったメッセージを前面に打ち出している。
一方で、奈良市の地域課題や行政運営に対する具体的な政策やビジョンは現時点で明らかになっておらず、市長選そのものを「政治的メッセージの場」と位置づけている様子がうかがえる。地方自治の課題解決よりも、政党批判と思想対立に主軸を置いた異色の立候補となっている。
🧭 投票を考えるヒント
- あなたの「これからの暮らし」に関係あるのは?
子育て支援、医療、福祉、住宅、働き方、高齢者支援など、
今または数年後に自分や家族に影響しそうな政策があるか見てみましょう。 - 市のお金(税金)の使い方、納得できそう?
財政改革・大型施設整備・民間委託など、大きなお金の流れをどう考えているか。
節約重視?投資重視?その理由や説明の仕方もチェックポイントです。 - あなたの声が届きそう?対話する姿勢は?
市民の声をどう取り入れているか、どんな対話の方法を提案しているか。
決め方や説明のあり方にも注目してみてください。 - いまの市政、どう評価してる?そしてどう変えたいの?
現職の実績をどう評価し、続けるべき点・変えるべき点をどう語っているか。
政策だけでなく“姿勢”の違いも比較材料になります。 - この人に「5年後の奈良市」を任せられる?
若さ・経験・専門性・地域とのつながりなど、
候補者の人柄やこれまでの歩みも、判断のヒントになります。
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以上、奈良市長選2025の候補者比較まとめでした。候補者の情報をしっかり比べて、7月20日(日)は忘れずに投票に行きましょう。