夏の夜、ろうそくの灯りに照らされて歩く奈良の風景は、思っていたよりずっと静かで、あたたかい気持ちになりました。
2025年の今年も初日の5日に「なら燈花会」に家族で行ってきたので、実際に歩いた屋台エリア・灯りの名所・子連れ目線の混雑&トイレ事情まで、リアルな体験をレポートします。
屋台はどこにある?2025年の出店エリアと食べたもの
今年は屋台を3ヶ所チェックして、そのうち1ヶ所で実際に食べてきました。
● 見かけた屋台①:東大寺参道石畳の屋台(浮雲園地横の通路)
- 19時30分ごろ到着。訪れた日は平日だったためか、比較的空いていた。
- フライドポテトや冷しパイン、焼きそば、かき氷など屋台の定番がそろう。
- 屋台裏手にあるベンチなどで飲食可能だがシカとフン多めで足元と手元には注意。
- 通路幅はあるが、土日祝日は人出が増えて混雑しそう。(特に東大寺夜間特別拝観がある13.14日は混みそう)特に参道入口(横断歩道近く)は例年混雑。奥に行くほど空いている。
- 浮雲園地会場の入り口でアクセスは良いので、鑑賞の行き帰りにちょこっとつまみたい人にはおすすめ。
● 実食した屋台②:甍(いらか)前の石畳にある屋台【燈カフェ】
- 19時45分頃到着。甍内を見学した後、20時頃から食べ始め、30分ほど滞在。

5時間煮込んだ十津川村の串こんにゃく、味が染みておいしい!ハイボールと一緒に
- 実際に食べたもの(夫婦2人と小2子供):十津川の串こんにゃく、奉祝のからあげ、ポテトフライ、おむすび居酒屋の鮭おにぎり、ねぎメンチボール、クリームソーダ、ハイボール、生ビール
- 葛フローズン、十津川食品(めはり寿司など)、あすかルビーいちごのドリンクなどご当地らしい屋台や少しこだわりのある屋台多い。
- 屋台数は15ほどで、他に比べて数は少ない。スイーツドリンク系と食事系が半々ぐらいの割合。
- 奈良ならではの食べ物が食べたい!座ってゆっくり食べたい!という人におすすめ。
- 建物内に冷房のある飲食可能な休憩室もあり、外の飲食スペースは屋根ありで天候悪くても安心
- 席数は多めで立食用テーブル、いす付きテーブルあり。
- トイレも建物内にあるがやや混雑。子連れでも比較的ゆっくり休憩・飲食しやすい。授乳室もあり。
● 立ち寄った屋台③:国立博物館裏・春日大社参道沿い【にぎわい縁日】
- 21時ごろ到着。他と比べて屋台の種類や数が多い。お祭りらしい雰囲気に子供は興奮。
- 焼きそば、ベビーカステラ、冷たいきゅうり、かき氷など定番中心。射的など遊び系も一部あり。
- 屋台の向いにある小川沿いの石や木の杭に腰かけて食べる人多数。ベンチは奥にわずかにあり。基本は通路の端で立ち食いしてる人が多い。
- 3つの中で一番人が多い屋台で、特に一の鳥居入ってすぐの入り口あたりはかなり混雑していた。
- 参道は舗装されていないので、雨上がりなどは足元要注意。
- 鑑賞の合間にパパっとつまんで、お祭り屋台気分を味わいたい人におすすめ。(屋台の終わり付近から続けて浅茅ヶ原か奈良国立博物館前会場へすぐ行ける)
幻想的だった3スポット|浮雲園地・国立博物館前・甍(いらか)
● 浮雲園地
- 我が家は19:30ごろ到着。一番灯りの数が多く、圧巻の人気会場で特に会場入り口付近は混み合っている。奥に進むほど空いているので入口で止まらず進むのがおすすめ。
- 人出も多いが、敷地が広くて人が多くても比較的歩きやすい。
- 視界いっぱいに広がるろうそくの灯りが美しい。
- 中央の通路をはさんで片側はロープが張られ通路から眺めるようになっており(写真撮影しやすい)、反対側は芝生に入って灯りの中で鑑賞や記念撮影を楽しめる。
- どこか1か所だけ訪れたいという人には一番おすすめできる会場。
● 春日野国際フォーラム甍(いらか)内
- 一客一燈(有料の点火体験)の参加者のみ、中庭芝生にあるオブジェ付近に行くことができる。(無料の不参加者は中庭へ入った地点から眺める感じ)灯りの規模は小さめ。
- 中庭から回廊を抜けて順路通りに進むと、灯りの小路が出現(以前は浮雲園地横の小路沿いでしていたもの)。
- 石材店各社による石の彫刻アートと灯りのコラボが楽しめホッコリ気分に。
● 国立博物館前
- 建物の前に整然と並ぶ灯りが荘厳な雰囲気。池に映る燈花会の灯りも幻想的。通路が広く、混雑している感じはあまりしない。
- 鹿も多く歩いていて、旧館のライトアップも美しくフォトスポットとして人気。新館の上の方には月が出ていることも。
子連れでも楽しめる?実用ポイントまとめ
● 混雑の体感
- 19:30〜20:30はどの会場も混雑。ただし浮雲園地・奈良国立博物館前の会場は広めなので、比較的ゆったり歩ける。
- 今年はまだ行けていないが、例年、猿沢池会場は19時の燈花会点火前後の時間帯が混みやすい。浮見堂は人気スポットで常に人が多い印象。浅茅ヶ原は林の中を歩く感覚なので足元注意。
● トイレ情報

写真右奥が一の鳥居横のトイレ(にぎわい縁日沿い)
- 3つの屋台近くにはトイレあり。(ただ混雑はするので、グーグルマップで他のトイレ位置もチェックしておくのがおすすめ。奈良公園内には複数箇所トイレあり)
- 浮雲園地奥の国際フォーラム甍(いらか)内トイレが比較的きれいで男女2か所ずつある。※混雑はあり。
- 国際フォーラム内の授乳室は1か所で、受付に言うと開けてもらえる。
- きれいで空いている比較的空いているトイレは、奈良バスターミナル内のトイレ。(少し会場から外れるが授乳室やおむつ替えスペース、ゴミ箱もあり、建物内冷房完備)
- 全会場を周ろうと思うと、思ったより遠くまで歩くことになるのでトイレ位置の事前確認を。
● 子ども連れでの実際のタイムスケジュール
- 我が家の場合(小2・男子)、浮雲園地→甍内→甍前の屋台【燈カフェ】→浮雲園地→国立博物館前→【にぎわい縁日】をのぞいて鑑賞終了。
- 猿沢池や興福寺も見ていく?と聞くとさすがに疲れたから帰りたいとのこと。
- 19:30~21時頃までの約1時間半の滞在。(内30分は屋台での休憩)
- 屋台に長居しなければより多くの会場を周れるが、会場から会場はけっこう距離があるので、子連れの場合数か所に絞った方が楽しめる。
● 子どもが楽しめるポイント
- 灯りの間を歩く。
- 軽食系屋台での飲食や射的などの屋台。
- 国際フォーラム甍内の一客一燈点火体験(有料)。
- 屋台での休憩を上手にはさむと、子供も少し疲れが取れてまた歩ける。
- 行きたい会場を絞ってルートを決めておくと安心。
まとめ|なら燈花会は「静かな夏の灯り旅」だった
いつもの夏祭りとはまったく違う、静けさと幻想に包まれる夜。
小さな灯りがぽつぽつと灯っていく瞬間は、何度見ても心がほぐれます。
子ども連れでも、場所をしぼって訪れて、焦らずゆったり歩けばちゃんと楽しめるイベントでした。