1日参拝するだけで一生分の功徳が得られる日があれば、行ってみたいですよね。東大寺二月堂にそんな日があるのをご存じですか?毎年8月9日の功徳日(およく)です。
多大なご利益が得られるだけではなく、「およく」ならではのイベントもあり子供連れでも楽しめます。
コロナ渦で数年間中止されていましたが、2022年復活。我が家は朝から家族で参拝に行ってきました。今回はその様子の記録です。
功徳日(およく)に二月堂を参拝に訪れようと思う方の参考になれば幸いです。
功徳日(およく)とは?
功徳日と書いて「およく」と読みます。この日に参拝すると一生分参拝した功徳が得られるそう!観音菩薩をまつる寺院で行われるようで、観音縁日、千日詣りと呼ぶところもあります。
大きいところですと東京の浅草寺、京都の清水寺、大阪の天王寺などが有名です。功徳日は8月9~10日、または旧暦の7月10日。一年のうちこの日が最大の功徳が得られる日という最強の日で、多くの参拝客が訪れます。
この日参拝で得られる功徳は46000回だったり99000回だったり様々。どちらにしても余裕で一生参拝分に値する分の功徳なので、この日に参拝して損はないでしょう。
東大寺二月堂の功徳日について
東大寺二月堂のおよくは毎年8月9日です。二月堂は秘仏・十一面観音菩薩をお祀りしているため、およくは東大寺では二月堂でのみ行われています。到着したらまずは石段を登り、参拝をしましょう。
この日だけの特別祈祷は3000円。二月堂受納所で申し込みできます。特別祈祷は18時からなので、ご祈祷を受けたい方は時間に気を付けてください。
2023年度の日程も8月9日(水)の午前8時~午後19時まで。雨天決行です。
夏の奈良のイルミネーションイベントなら燈花会とも日付がかぶるので、この日に奈良を訪れる方は合わせて参加してみてくださいね。
参拝所の前には燭台も。ろうそくの明かりに癒されます。二月堂は透かし彫りの入った釣り灯籠も美しいので必見ですよ。
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そして眼下に広がる眺めを堪能しましょう。二月堂の舞台からは東大寺大仏殿や奈良市街の街並み、遠くに生駒山まで見渡すことができます。その後は、およくならではのイベントを楽しんでください。
福引きができる
受納所で燈明料500円を納めると福引券が一枚もらえます。福引券を持って福引所に行くと一枚で1回福引可能。福引所は大階段を登り終わってすぐ左手にありにぎわっているので、すぐ分かると思います。
我が家は2022年度は福引はしませんでしたが、コロナ前の2019年に福引した際には文房具やシャボン玉、お土産店にあるような「令和」と入った提灯型マグネット、ふくさなどが当たりました。
一等や特賞だとお米や電化製品がもらえるようです。毎年景品が豪華なので、かなりの枚数購入してチャレンジする人もいるとか。
ちなみに福引所の正面ではお守り類が購入できる売店があり、御朱印もいただけます。
甘味の販売もあり(およく餅など)
北側にある無料休憩所前(屋根のついた階段を上がったところ)では、甘味の販売所が特設されており購入することが可能です。
目玉はおよく餅。一箱4つ入りで500円ぐらいだったと思います。やわらかいお餅がこしあんで包まれていて、赤福のような味わいでした。他にも水ようかんなどが販売されています。
およく餅は人気があるようで、まとめて数箱購入している方も。売り切れ次第販売終了となるので、必ずゲットしたい方は早めに訪れましょう。
ささやかな出店も
今年は大階段を降りたところあたりに2~3軒でしたが屋台の出店がありました。地元の野菜や、植木・草花の苗が販売されていて何ともほっこり。
およくで買った野菜や苗でしたら食べたり育てたりするだけでご利益がいただけそうですよね。
混雑具合は?
東大寺二月堂の「およく」という行事があまり知られていないためか、にぎわいはしますが大混雑はしないといった印象です(私も奈良に引っ越してくるまでこの行事を知りませんでした)。
福引所や甘味販売所で少し並ぶことはあるかもしれませんが、朝8時から午後7時頃までと時間も長いので人がうまく分散されているのかもしれません。
東大寺二月堂といえば3月のお水取りが有名ですが、二月堂自体その時期以外とても混んでいるということは滅多にありません。
二月堂は無料で24時間参拝可能。時間を気にせずゆっくりと参拝できますし眺めも最高なので、およくがなくてもぜひ訪れていただきたいおすすめスポットです。
暑さに注意!
およくの日は8月9日の真夏盛り。とにかく暑いです!昼から夕方にかけての暑さは尋常ではありません。2019年には15時頃に二月堂へ到着しましたが、暑すぎてへとへとになりました。
奈良の夏はとにかく蒸し暑いです。湿気のせいで余計身体が重く暑く感じることでしょう。
私は暑いのが特に苦手なので、今年2022年は朝8時頃に二月堂に到着するように出かけました。その時間帯でしたらまだそこまでの暑さはなく、人もまばらで割と快適でした。
東大寺大仏殿やバス停から二月堂までは少し距離があるので、熱中症を防ぐためにも飲み物を必ず持参しましょう。
二月堂への道のり
二月堂まで行く道は3通り。大仏殿横の大鳥居から歩いていく道と、大仏殿裏の二月堂裏参道を歩いていく道、若草山の山麓方面から手向山八幡宮と法華堂(三月堂)前を通ってくる道の3つです。
大仏殿横の大鳥居から続く道
一番分かりやすく利用者も多いのがこちらの道でしょう。東大寺大仏殿の参拝出口側のすぐ横に大鳥居があります。かなり大きいので見つけられないということはありません(笑)。
鳥居をくぐり道なりに進んでいくと、二月堂前に到着します。少し坂道で、最後には石畳の階段が少しですがあります。
ちなみに8月15日には、東大寺大仏殿が1万の灯りで照らされるライトアップイベント「東大寺万灯供養会」が2023年度は4年ぶりに開催されます。合わせてチェックしてみてくださいね。
大仏殿裏にある二月堂裏参道
大鳥居前の道よりも少し分かりにくいのが二月堂裏参道。とはいえ、大仏殿外回廊に沿ってぐるりと裏手に回ればすぐ見つかります。守衛室のような小屋がある、少し坂道になっている方向へ向かいましょう。上の写真が裏参道のはじまりです。
左手に割と広い駐車場が見えますが、こちらは東大寺関連者用の駐車場なので一般の車は通常駐車できません。お車の方は周辺の有料駐車場を利用しましょう。
道なりに歩いていくと僧侶など東大寺関連の方たちの住むお屋敷が道の両わきに出てきます。石畳の道と階段がとても美しい絵になる道で、スケッチをしたり写真を撮ったりしている人も多いです。
二月堂を参拝するのならば、是非通りたいのがこの道。行きか帰りのどちらかに利用してみてください。
若草山の山麓(春日大社)方面からの道
春日大社方面から二月堂を訪れるのなら、若草山山麓から続く道が近いです。観光スポットに停車する100円で乗車可能な「ぐるっとバス」を利用する場合も、バス停が若草山山麓付近になるのでこちらの道を使用することになります。
こちらも若草山入山ゲートのある山麓から手向山八幡宮、三月堂(法華堂)前を道なりに進めば到着するので、迷うことはないでしょう。
終わりに
二月堂のおよくは福引や甘味販売もあり、子供連れでも楽しめる行事でした。楽しみながら一生分の功徳を得られるなんて最高ですよね!
二月堂まではどの道を利用しても少し歩くので、良い運動にもなります。熱中症にならないように飲み物を持参して、およくに二月堂を参拝してみてはいかがでしょうか。