ライトアップに関するイベントが盛りだくさんの8月の奈良。8月15日の東大寺万灯供養会もその一つで、大仏殿が万の灯籠で照らされた荘厳な光景を目のあたりにすることができる日です。
美しいだけではなく、ご先祖様の供養の意味合いもある東大寺のこの行事。どなたでも参加可能です。日時詳細や雰囲気など写真を交えお伝えします。
東大寺万灯供養会とは?日時は?
8月の奈良はなら燈花会にはじまり「光」に関するイベントが盛りだくさん。東大寺万灯供養会も「光」にちなんだ行事です。
盂蘭盆(うらぼん)の最終日に東大寺大仏殿にて大仏様に灯りをお供えして魂の安らぎを祈る東大寺の行事が、東大寺万灯供養会(まんとうくようえ)。
大仏殿前の石畳に2500個もの灯籠が置かれこの日だけの幻想的で荘厳な一夜となります。関係者だけではなく、どなたでも参加可能な行事。
東大寺万灯供養会2023
- 日付…2023年8月15日(火)
- 時間…19:00~21:30(閉堂)
- 料金…有料(通常の大仏殿拝観料が必要)
(8月14日更新)2023年度は台風7号の接近により、中止となりました。
コロナ渦の影響で令和2年より中止となっていましたが、今年は4年ぶりに開催決定となりました!
17:30に一旦東大寺大仏殿を閉堂・準備をし、19:00から夜間拝観スタートとなります。
混み合った場合は入堂制限アリ
夜の大仏殿はいつも静かだけど、この日だけはにぎやかで華やかニャ!
東大寺万灯供養会の起源は?本当に万灯あるの?
東大寺万灯供養会は
お盆に帰省できない方々も、せめてご先祖様の供養ができるように…
という願いを込めて昭和60年(1985)より始まった東大寺の中では比較的新しい行事。
僕もお盆に里帰りできないからうれしい!
観光地である奈良には、長期のお盆休みを利用して旅行中の方も多いはず。そんな方々にも旅行中にご先祖様に祈る機会を与えてくださるうれしい行事です。
それにしても、大仏殿周りに万の灯りが灯されるなんて、想像しただけで幻想的ですよね。
でも本当に万なんて数の灯りがあるのかニャ?数を盛ってないニャンか?
東大寺万灯供養会では、その名の通り「万=1万」の灯りが本当に灯されます。灯籠の数は2500基ですが、1基の灯籠の中に4つの灯りが入れられるので、2500×4=10000となるわけです。
さすが世界遺産・東大寺ニャ。疑ってごめんなさいニャ(汗)
8月5日~万灯供養会前日の14日までは「なら燈花会」という奈良公園のライトアップイベントが開催されていますが、東大寺万灯供養会で用いられる灯籠は4灯入る、かなり大きいもの。
なら燈花会とはまた一味違う迫力がありますよ!
東大寺万灯供養会でできることは?
実際に行ってみたいけれど、具体的にどんなことができるのかも気になりますよね。
東大寺万灯供養会のトクベツ
- 普段は開いていない中門から入り、夜間特別拝観できる
- 観相窓(かんそうまど)が開けられ、大仏様のお顔が拝める(年2回のみ)
- 東大寺南大門の仁王像もライトアップされている
以前は東大寺万灯供養会も無料拝観となっていましたが、あまりの人気で大混雑となってしまうため通常拝観料が必要となりました。有料ですが、その分ゆっくり拝観できそうですね。
夜間に入る大仏殿は、昼間とは全く違う雰囲気!是非参拝して感じていただきたいです。夜間拝観時間中は大仏殿内の授与所は閉まっているので、御朱印やお守りはいただけないのでご注意を。
拝観料を納めて中に入らなくても中門から中の灯籠は見えますし、年に2回しか開かれないという観相窓から大仏様のお顔を拝むことは可能なので、是非立ち寄ってみてくださいね。
また奈良では、9月24日まで「ライトアッププロムナード・なら2023」という世界遺産や歴史建造物のライトアップイベントが開催されています。
東大寺では大仏殿と中門・南大門(東大寺仁王像)が22時までライトアップされているので、昼間とは一味違う荘厳な東大寺を是非体感してください。
ちなみに2023年の「なら燈花会(とうかえ)」で東大寺が会場となるのは
8月13日(日)と14日(月)19:00~
この2日間には燈花会の灯りによるライトアップと合わせ夜間無料拝観が実施されるので、日程が合う方は無料の機会に是非お参りしましょう!
無料だからかなり混むかもしれないニャ!混んだ場合入堂制限もあるニャ!
なら燈花会期間中の8月9日は東大寺二月堂の功徳日(およく)。この日に参拝すると46000日参拝したのと同じだけの御利益をいただけるというありがたい日です。
こちらの行事も是非チェックしてみてくださいね。
8月15日夜は奈良公園でイベントたくさん!まとめてチェックを
8月15日夜には、東大寺万灯供養会の他に20:00~高円山で大文字焼きも実施されます。さらに春日大社本殿では、中元万燈籠も。
全て灯りに関するイベントですが、上手に回れば全て鑑賞することも可能です。各イベントの時間帯をまとめておきます。
8月15日夜の奈良公園イベント
- 東大寺万灯供養会…19:00~21:30
- 高円山大文字焼き(送り火)…20:00~
- 春日大社中元万燈籠…19:00~21:30
大文字焼き以外は、別途入堂拝観料が必要です。
春日大社中元万燈籠は14日と15日の2日間開催されるので、前日から奈良観光される方は日付を分けて訪れるとゆっくりと鑑賞できることでしょう。
大文字焼きは浮見堂・興福寺&猿沢池の方面からよく見えます。奈良大文字送り火について詳しくは、下記記事をご覧ください。
上手に時間調整をして古都奈良の夜・灯り巡りをしてみてくださいね。
8月19日(土)~27日(日)までは、ならまち遊歩で猿沢池やならまちのライトアップもあります。あわせてチェックをどうぞ!
東大寺へのアクセス
東大寺大仏殿へのアクセスは下記の通り。
徒歩の場合
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- 近鉄奈良駅から約25分
バスの場合
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- JR・近鉄奈良駅前より市内循環バス「東大大仏殿・春日大社前:下車徒歩5分
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- 近鉄奈良駅からぐるっとバス大宮通ルートor奈良公園ルート「大仏殿前駐車場」下車すぐ
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- JR奈良駅からぐるっとバス奈良公園ルート「大仏殿前駐車場」下車すぐ
ぐるっとバスは運賃100円。市内循環バスは大人220円。
車の場合は、専用の無料駐車場はないので駐車場は周辺のコインパーキング等を利用することになります。
東大寺・県庁周辺では「Pあり」の看板を持った従業員の方が客引きをしている個人駐車場も多いです。大通りに面していないそういった駐車場を利用するのもおすすめ。
お盆中の奈良はイベントも多く、道路は混雑します。奈良公園周辺は交通規制がかかる箇所が。下記リンクにてご確認ください。なるべく公共交通機関を利用しましょう!
まとめ
お店も社寺も早く閉まるイメージの強い奈良ですが、ライトアップイベントの多い8月の奈良は比較的夜まで観光を楽しむことができます。
東大寺万灯供養会で夜間拝観すれば、昼間とは一味も二味も違う荘厳で特別感のある大仏殿と大仏様に出会えること間違いなし。
灯りが美しいだけではなく、ご先祖様の供養の意味合いもある東大寺万灯供養会。お盆に奈良を旅行中の方も、是非この日に東大寺を訪れてご先祖様に祈りを捧げてくださいね。