金魚すくいで急に家へやってくることも多い金魚。庭でメダカのように金魚を飼えたら楽だし可愛いですよね。でも金魚は水を汚すし、エアレーションが必要だし…と思って外飼いはあきらめていました。
しかし今年度、ひょんなきっかけから外飼育にチャレンジすることに。「どんぶり金魚」をズボラ流にアレンジして挑戦しました。メダカビオトープもほぼ放置のズボラな私でもできた超楽な金魚外飼い方法をお伝えします。
金魚外飼いのきっかけ
我が家の金魚は全部で6匹。玄関に置いた60センチの水槽にエアレーションをつけて飼育しています。全て縁日の金魚すくいで入手した金魚です。今年で飼育3年目ぐらいになり、体長7センチ前後とかなり大きくなりました。
産卵発情期。金魚が病気になる
春、水槽を見ていると金魚たちが落ち着かない様子。よくよく見ていると、追いかけられているのはどうやらメスで、産卵期を迎えているようです。
我が家はオス4匹、メス2匹。メスのうち1匹が執拗に追い掛け回されていて、身体に傷がついて細菌感染したのか、うろこが黒みがかかってきていました。
調べてみたところ黒斑病のようでした。病気が治りかけの時に出るという情報もありましたが、とにもかくにも隔離。病気のメスを水槽から出して塩浴させて数週間置いておきました。
以前飼っていた出目金はこの段階で死んでしまったのでかなり心配だったのですが、丈夫な和金だったからでしょうか、順調に回復して完治しました。
とはいえこのまままた水槽に戻したら追い回されて同じことがおきそうだし…。さらに産卵してしまったら大変です。
和金を飼っていた方の金魚が産卵した後を見に行ったことがあるのですが、水槽中に数えきれない大量の卵が張り付き大変なことになっていました。金魚の卵は粘着質なので、産卵後に水槽を洗うのも一苦労だったそうです。
我が家は金魚を増やしても飼う余裕がないので、産卵はできれば避けたいです。かといって和金一匹のためにもう1つ水槽を増やすスペースはありません。
そんなときに思い出したのが、下記の飼育本で見た「どんぶり金魚」でした。
本で見た「どんぶり金魚」の要領で外飼育できるかも!
「どんぶり金魚」とは2つの簡単に言うと2つの同じどんぶり鉢を用意して、毎日金魚を行ったり来たり移動させて水替え飼育する手法です。
金魚は水をよく汚す魚として有名ですが、この手法なら毎日水換えしていることになるので、衛生的。どんぶりを置くスペースがあれば飼育できますし、環境も変わらないので金魚にとってもメリットがたくさんです。エアレーションをしないので、電源も必要なしです!
「どんぶり金魚」が気になる方は、本を読んでみてくださいね☆他にもメリットがたくさんあります。↓より詳しいどんぶり金魚の本です。
とはいえズボラな私、毎日水替えをしてあげられる自信はありません。だったら鉢を大きくして水量を増やせば良いのでは!!そうすれば水替えの頻度を下げられる!と思いつき、どんぶり金魚巨大鉢バージョンを庭でやってみることにしました。
どこかで読んだのですが、金魚のフンがいっぱい落ちているのは人間でいうと部屋がちらかってゴミだらけの状態。水槽の水が汚れているのは人間でいうと大気汚染にさらされている状態なんだそうです。
部屋がゴミだらけでも死にはしないですが、大気汚染が深刻になったら命にかかわりますよね。目に見えるフンを掃除するよりも汚れは見えないけれど水槽の水をかえる方が大事なんだなぁ、と納得。
どんぶり金魚手法ならば、きれいな水(空気)で生活できるので金魚にとっても今までよりも良いのかもしれません。
金魚を外で飼育するメリット
実際の飼育方法に移る前に、私が思う金魚を外で飼育するメリットを挙げてみます。
- 産卵してもすぐにリセットできる
- 日光に当たるので色がきれいになる
- 涼しげ。家の中に入らなくても金魚を鑑賞してもらえる
- 旅行のときなど知人に様子を見てもらえる
金魚は2週間エサをあげなくても生きていられるので相当長期旅行でなければお世話を知人にお願いする必要はないですが、「何かあったときに見てもらえる」と思えるだけで安心感がありますよね。
個人的に一番よかったなぁと思う点は「涼しげ」。金魚が鉢の中を泳ぐ姿を庭で見られるのは、すごく夏らしく風流でした。水槽は基本横見ですが、上見というのも良いですよね。
用意するもの
それでは設置飼育方法に移っていきましょう。用意するものは、
- プラスチック製の容器(同じくらいの容量のものを2点)
- 浮草
- 金魚
- 金魚のエサ
- すくい網
- スポンジ(鉢の汚れをこする用)
以上です。エアレーション(ぶくぶく)も砂利も使用しません。我が家は同じ大きさ(12L)の黒いプラスチック容器を2つ用意して使用しました。
軽いプラスチック鉢で12Lぐらいなら、貧弱な私でも持ち上げられます(笑)。
金魚は排泄物などでよく水を汚すので、金魚の大きさにもよりますが1匹につき大体10リットルの水が必要。初心者の方こそ大きめな容器で飼育した方が手間もかからないため、おすすめです。
設置手順
続いて立ち上げ、設置の手順です。
①カルキした水を容器に入れる
市販のカルキ抜きを使用したり、バケツなどに1日くみ置きしたりしてカルキを抜いておいた水を用意した容器に入れます。
水道水のカルキは金魚にとって有害なので、必ずカルキ抜きした水を使用してください。ダイソーでもフレーク状のカルキ抜きは売っているのを見つけました。
私は先に置き場所を決め、容易した容器2つに水道水を投入して1日置いておきカルキを抜きそのまま使用しました。
➁ホテイアオイなどの浮草を浮かべる
浮草は必ずしも必要ではありませんが、日差しをさえぎったり金魚の隠れ家となったりするので入れてあげた方が金魚も安心かもしれません。見た目も美しくなります。
酸素供給にも一役買ってくれていると思いますが、浮草は夜に二酸化炭素を排出します。入れすぎると逆に酸素不足におちいってしまう場合があるので、入れすぎには気を付けましょう。
我が家はホテイアオイを2~3個入れました。ホテイアオイはホームセンターで100円前後で売られています。暑い時期はどんどん増えるので、最初は1~2個の購入でもいいと思います。
寒くなると枯れてしまいますが、安くて管理しやすい浮草なのでおすすめです☆もちろん小鉢に植え込んだお好みの水草でもかまいませんが、浮かべるだけの水草の方が管理しやすいです。
ホテイアオイの他でしたらアナカリス・マツモなどもいいですよ。これらは水中藻なので、上に浮かぶというより水中を漂う感じです。どちらもよく増えます。
③金魚を投入
すくい網を使って金魚を容器に入れます。水から出すとピチピチ暴れるので気を付けてください。大きなひしゃくや素手でも大丈夫ですが、落とさないように注意しましょう。
④もう一つの容器は近くに置いておく
用意しておいたもう一つの容器は、水が汚れてきた頃に金魚を移すためのものです。同じおうちを2つ用意しておいて引っ越し、交互におうちを使う感じです。これがどんぶり金魚手法。
水温が大体一緒になるように、もう一つの容器は金魚を入れた容器の近くに置くようにしました。夏場は特に日なたと日陰で温度差が激しいので、金魚を移動した際負荷がかかってしまい調子が悪くなることも。それを防ぐためです。
注意すること
外飼いの場合、一番気を付けるべきは鳥や猫。赤くて比較的大きな金魚は、メダカに比べ標的になりやすいと思います。
以下、我が家の対策です。
- 低い位置に置かない(小動物が食べ漁りやすい)→鉢スタンドや棚上に置く
- 鉢の上に網をかぶせる
- 水草などで隠れる場所を作る
我が家で使用したのは下記のアイリスオーヤマの鉢スタンド極太。鉢スタンドは100均でも売っていますが、金属の太さ頑丈さが全然違うので、重たい水鉢をのせるならちゃんとしたものがおすすめです。
今のところ食べられてしまったということはありません。
ちなみにメダカビオトープは網をしていないところもありますが食べられた様子はないので、網がなくても高い位置に置いておけば意外と被害にあうことはないのかもしれません。
しかし念には念を。食べられてからでは遅いので、できる対策はしておきました。
下記のジェックスのメダカ鉢は専用の網が別売りされているので便利で何個もリピートしています。水抜き穴もついてるので、屋外でも安心。メダカ元気という名前ですが金魚もいけますよ!
黒色なので汚れも目立ちにくく、金魚の赤色も映えます。茶色と白色もありますよ。
水替え、メンテナンス方法
通常水替えはポンプを使って底にたまった排泄物や汚れを取り除きつつ水を抜いていきますが、けっこう面倒ですよね。私はいつもこの作業が億劫で重い腰が上がらず、水替えをさぼりがちです…。
でも外替え金魚は超絶楽!最初にご説明した「どんぶり金魚」手法です。
- まずはカルキ抜き済みの水を入れたもう1つの容器に金魚を移す。
- 元々金魚が入っていた容器の水をザバーっと全部捨てる。
- そしてその容器をスポンジでこすり新しい水を入れておく。
これだけです。水替えの頻度は12リットルの水で和金1匹飼育の場合、週1回で余裕でした。手帳やカレンダーに水替え日を記入、玄関や通路沿いなどの目につく場所に置くようにすると、水替えを忘れにくいです。
半年飼育してみて、金魚の様子
春~秋まで外飼いにした金魚は、元気に過ごしています。やはりお腹に卵があったのか、外飼いしてすぐに無精卵を少し産んでいました。1匹で寂しいかなと思いましたが、意外にも悠々と快適そうです。
屋内の水槽飼い金魚よりも明らかに体色が赤くなりました。
時々水替えを忘れて2週間ぐらい放置してしまったこともありましたが、それでも苦しんでいる様子はなく健康そのものです。我が家の金魚は育てやすい和金だったからかもしれません。
和金以外の金魚の場合は水を全捨てせずに半分は元の飼育水を足すなど、最初は特に慎重に水替えした方が良いかもしれません。その場合はポンプを使った方が楽かと思います。
また、金魚の数が多いときは水替えも1週間に一度ではなく数日に1回するようにしたほうが安心だと思います。
もうすぐ秋が終わり寒い冬になりますが、このまま外飼育するか中の水槽に戻すかは検討中です。
終わりに
今回はズボラな私でもできた金魚の外飼育方法でした。少ない数の金魚でしたら、飼育用品も少なくてすみますし、電源もいらないので水槽飼育よりもお手軽です。
どんぶり金魚の巨大鉢バージョン、簡単なので子供と一緒に水替えメンテナンスを楽しんでみるのはいかがでしょうか。