先日庭仕事をしていた際、外に置いていたビニール袋にアゲハチョウの蛹がついているのに気付かず触り、蛹が落下してしまう事件がありました。落ちたアゲハチョウを救う方法があるのかどうか調べて実践してみました!
事件発生!アゲハチョウ(ナミアゲハ)の蛹が落ちた
11月10日午前中、鉢に球根を植える作業を庭でしていたところ、庭に置いていたビニール袋にアゲハチョウの蛹がついているのに気が付かず触り落としてしまいました。
我が家のレモンの木で育ったナミアゲハの蛹です。
※そのときの様子は下記記事に書いたので合わせてご覧ください。
とりあえず拾って棚の上に置いておきましたが、以前も同じように落として(そのときは防虫ネットにくっついていました)蛹を死なせてしまったことがありました。
前回の子は拾ってティッシュの上に置いていたのですが、どんどん黒ずんできて1か月経っても羽化しませんでした。もしかしてまた…と不安に。
しかし落下してから6時間後ぐらいに再び様子を見てみると、蛹のおしりがぴくっぴくっと動いているではありませんか!
うれしい気持ちと同時に、なんとしてでも助けなければ!という気持ちが湧いてきて、蛹の救済方法を急いで調べました。
ちなみに多分ここで蛹になったのは、最後に近くにあったレモンの木を10月18日に降りたこの子。この写真を撮ったあと一度部屋に戻り5分ほどで戻ったときにはもう消えていなくなっていた子です。
てっきり他の生き物に食べられたと思っていたので、無事蛹になっていてうれしいです。
落ちた蛹を助ける方法4つ
調べてみると、落ちた蛹を助ける方法はいろいろありましたが大きく分けて4つ。
蛹の救済方法
- ボンドで割り箸などに固定する
- 紙を円錐状に丸め蛹ポケットを作り棒に固定。蛹を入れる
- 手芸用の糸を使って固定する
- そのまま寝かせておいて、手前に棒を立てておく
順番に見ていきましょう。
ボンドで割り箸などに固定する
立てた割り箸などに蛹をボンドで固定するだけ。どのくらいボンドをどこにつけるか加減が難しそうですが、個人的にはこの方法が一番簡単で安定して固定できそうと思いました。
アロンアルファやセメダインなどの強力接着剤は、蛹の表面を溶かしたり浸透してしまったりするため使用不可のようです。固定する場合は必ずボンドで!
紙で蛹ポケットを作り、入れる
多分明日、羽化する😍😍お目々がくっきり、羽もくっきりしてきた😳
楽しみやなぁ😍#モンシロチョウ#蛹#糸張り失敗#蛹ポケット pic.twitter.com/kKo6tAQfAv— りり (@ponponkureba) March 18, 2022
メモ用紙などの小さめの紙を円錐状に丸めてロートのようなかたちにしてセロテープで止め、さらに割りばしなど水平に立てた棒に固定します。そしてその中に落ちた蛹を入れるという方法。
これも簡単そうですが、ポケットのサイズ感が合ってるのかどうか不安で作ったあとも間違ってないか心配しそうなので(ビビり)、やめました。
一度やってみて慣れてしまえば簡単にできそうなので、また次回機会があればこちらもしてみたいと思います。SNSで見ていても、ポケットを作って救済してる方が多かったです。
手芸用の糸を使って固定する
3つ目は、立てた割り箸に手芸用の糸で落下した蛹を固定するという方法。
通常幼虫は蛹になるのに糸を自分で出してその中に頭を入れて固定しているので、切れた糸を人工的に作るというのは一番道理にかなっているようにも思えます。
割り箸と糸の間に2~3ミリの隙間を開ける、糸の結び目とお尻の先だけボンドで固定するなど、不器用な私にはかなり難易度が高そうなので、この方法は断念しました。
そのまま寝かせておいて、手前に棒などを立てておく
幸せ#ナミアゲハ pic.twitter.com/VaILMrz268
— ねぎまき (@amapora) April 7, 2021
前回落とした蛹は自然のままの方がいいかと思いティッシュの上に寝かせておきましたが、羽化しませんでした。
そもそも落ちた衝撃が強すぎて死んでしまったのかもしれませんが、一度失敗しているので今回はこの方法は選択肢から外しました。
しかしネットを見ているとこの方法で羽化させている方はたくさんいらっしゃったので、やってみる価値はあると思います。
我が家はボンドで固定してみた
我が家の落ちた蛹はもともとビニール袋というスベスベの場所に無理やりくっついて蛹になっていたようで、落ちた後もビニールと固定されている部分に白い糸のような雲状のものがたくさんついていました。
とにかくこの白い雲状のものを壁につけて固定すれば自然に近いカタチで羽化させてあげられるのではと思い、その部分にボンドをつけて固定することにしました。
不器用なので糸は上手に渡せなさそうというのもあります。(汗)
まずはボンド、フェルトを用意しました。固定するのは段ボールや紙でもOKらしいですが、フェルトが一番滑らなさそうかなと思い、手持ちのフェルトを引っ張り出してきました。
ボンドを付けます。普通に出した量だと多すぎるように感じたので、ティッシュで少し減らしました。
そーっと蛹を持ち上げて胸からお尻にかけてある雲状の部分がくっつくようにボンドの上に置きます。雲状の部分をつけようと思いましたが、けっこう簡単にがっちり本体とくっついてしまいました…。
ボンドが多すぎたのかも。胸もくっついてしまいましたが大丈夫なのでしょうか。調べてみると、両サイドに呼吸をする気門があるのでそこと割れて出てくる背中につかなければ平気なようですが…。
自然の蛹は上の写真のようにお腹部分はくっついていないはずですが、これでもいけるのか心配です…。
前から見たところです。手前にうっすら見えるのが雲状の糸です。心配ですがくっついてしまったものは仕方ありません。これからフェルトを起こして自然の状態に似せます。
どこに固定しようか迷いましたが、ダイソーで買っていた伸縮式の虫かごネットの中に固定してみました。洗濯ばさみを2つ使ってフェルトをネット内部の壁面に沿わせて固定します。
11月なのでもう羽化はしないでほしいです。おそらく10月18日に蛹になった子なので、現時点でもう3週間は経過しているため冬越ししてくれると思っているのですが…。
色が大分黒いので下手したらこの秋に羽化してしまうかもしれません。心配です。
12月21日追記…結局黒色のまま羽化はしませんでした。春の羽化までこのまま置いておこうと思います。
このネット、一応蓋を閉じることもできます。普段はゴムでとめて平べったくして保管していますが、ゴムを外すとすごい勢いで広がりかなりピシッとします。
安定感があるので、蛹が羽化するときの足場としてもバッチリだと思います。もし秋の間に羽化しなれば蓋を閉じて春まで大事に保管してあげようと思います。
ダイソーの公式ページで同じ商品が見つからなかったため、アマゾンで似た商品のリンクを貼っておきます。
ちなみにこの屋根の側面にある丸瓦の中央で蛹になっているのは、今回落ちた蛹と同時期にレモンの木で育ったアゲハの幼虫。
こちらは冬越しをするつもり満々なのか、色も薄褐色のままです。
4月、無事に羽化!ボンドで固定は成功だった
2023年、4月になって暖かくなってきたので、玄関に置いていたボンドで固定したアゲハ入りのネットを外の棚に移動。
色は冬の間もかなり真っ黒で、動きませんし生きているのか死んでいるのかも分からない状態です。
半ば諦めていた2023年4月16日の夕方、外出帰宅し、ふと蛹のネットをのぞいてみると…背中が割れていてからっぽに!!
あたりを見回すと、庭の日よけサンシェードにくっついて羽を乾かしていました。羽化したばかりのようです。その後、しばらく庭にいましたが、気が付いたら消えていました。
庭で羽化していった歴代アゲハたちはいつも朝に羽化しており、夕方に羽化するアゲハを見たのは初めてだったのでびっくり。アゲハ蝶もそれぞれ個性があって面白いですね。
終わりに
今回落としてしまったアゲハチョウの蛹は、ボンドでフェルトに固定してみました。結果は成功で、春にきれいなアゲハチョウが無事羽化してくれました。
アゲハの蛹を保護したら、是非ボンドで固定で助ける方法を実践してみてくださいね。