私タッキーは幼い頃から虫が苦手。大人になってもそれは変わりませんでしたが、子供が男の子なので虫をいただく機会が増えました。今回は2021年にいただいたカブトムシの飼育記録をお届けします。
頑張って飼ってみたら、だんだん可愛いと思えてきたカブトムシ。同じく虫が苦手な方や急に飼うことになった方の参考になれば幸いです。※飼育に必死だったためカブトムシの写真は少なめです。
突然カブトムシがやってきた
我が家にカブトムシがやってきたのは2021年7月13日夏の夕方。仲良くしている近所のおじいちゃんが鉢植えに大量のカブトムシを入れてやってきました。
きのこを栽培している友人のところでたくさんカブトムシが生まれたのでもらってほしい、とのことでした。20匹以上の元気なカブトムシたち。国産の一般的なカブトムシです。
虫が苦手で今までできるだけ接触を避けて通ってきた私も4歳の息子も、本物のカブトムシを見るははじめてです。
無下に断ることもできず、オス6匹とメス1匹の7匹をいただきました。
最低限カブトムシ成虫の飼育に必要なもの(100均ダイソーで)
まず最初に、カブトムシ成虫飼育に最低限必要なものをまとめてみました。参考にしてください。
- 飼育ケース
- マット(腐葉土、枯れ葉やヤシガラチップでも)
- 霧吹き
- 餌(ゼリーやバナナ)
- 餌台(エサ皿)
- 転倒防止用の朽ち木や枝木
全てダイソーなどの100均でそろえることが可能ですが、真夏のカブトムシシーズンになると店頭で売り切れていることも多いので早めに用意しましょう。
カブトムシ1匹だけの飼育でしたら500円程から開始できるので、
昆虫を何か飼ってみたい
という昆虫飼育初心者の方にはお手軽で比較的はじめやすいのではないでしょうか。
ダイソーの場合、飼育ケースは大(500円)・中(300円)・小(100円)の3種類がありますが、カブトムシ1匹なら、おすすめサイズは中。お世話も観察もしやすいです。
小サイズの飼育ケースでも飼えますが、小さすぎて観察はしにくいですしカブトムシも窮屈そうな印象です。
マットはあった方がカブトムシの居心地がよさそうですが、なくてもOK。
眠る際に安心して隠れる場所があれば良いので、枯れ葉やヤシガラチップでも大丈夫です。(個人的にはヤシガラチップの方がマットより管理しやすいです)
エサはバナナなどの果物でも良いですが、腐りやすいので管理しやすいカブトムシゼリーがおすすめ。16個入りでダイソーにあります。
力の強いカブトムシは、エサをそのまま置くと高確率でひっくり返しケース内がゼリーまみれになります。重さのある木製のエサ台(エサ皿)はあった方がお世話が楽。
特にオスの場合はよくひっくり返るので、転倒防止用の朽ち木や枝木があると安心です。拾ってきても〇。
この記事の後、飼育を3年続けて気が付いた最低限のお世話方法は下記記事にまとめたので、あわせてご覧ください。
虫嫌い、はじめてのカブトムシ飼育
先に育ててみて必要だったものをご紹介しましたが、ここからは、はじめてのカブトムシ飼育の試行錯誤の様子をお届けします。
カブトムシ飼育についての知識は皆無。何が必要なのかも分かりません。とにかく死なせてはいけないと思い、インターネットで育て方を調べまくり飼育に挑戦しました。
何を食べる?はちみつをあげてみた
突然やってきたカブトムシ、近所のおじいちゃんに「食べ物は何をあげればいいですか?」と聞いたら「蜜をなめるから、とりあえずはちみつでもあげてみぃ」と言われ、初日ははちみつをペットボトルの蓋に入れてあげてみました。
翌朝、カブトムシは元気でしたがはちみつは減っておらず、舐めた形跡はありません。心配になってネットで検索してみると、
カブトムシの口はブラシのようになっていて、糖分の多いはちみつを舐めた場合ブラシが固まって餌が食べられなくなり死んでしまうことも
との記載がありびっくり。
急いで100均にカブトムシゼリーを買いに行きました。ゼリーを入れると、カブトムシたちは喜んで食べはじめ一安心でした。
飼育ケースは?分ける?同居?
いただいたカブトムシは7匹。ネットで調べていると、
カブトムシのオスは喧嘩して餌を取り合い、最悪殺し合いに。
という情報が…。ボロボロになって死ぬところなんて見たくありません。
カブトムシをくれた近所のおじいちゃんにいただいた飼育ケース3個(M中1、S小2)に、100均で売っている小さなSサイズの飼育ケースを4個ほど買い足しました。
Mサイズのケースに2匹、あとはSサイズの各ケース1匹ずつの個室タイプで飼育することにしました。ちなみに私も息子もカブトムシは触れないので、移動は仕事から帰ってきた夫にお願いしました(汗)。
飼育ケースには何を入れたらいい?土や木は入れるべき?
夜行性のカブトムシは基本的に夜活動して朝から寝ます。野生のカブトムシは住んでいるクヌギ林の土の中に潜って寝ているようですが、飼育ケースの中には餌と庭で拾った葉っぱが気持ち程度入っているだけ。
何とも寝心地が悪そうに見えました。かわいそうに思い、カブトムシ成虫用のマットをアマゾンで購入(5Lで300円程度でした)。数センチ敷いてあげると上手に土の中に潜って隠れていました。
これで大丈夫、と思ったら今度は土の上でしょっちゅうひっくり返っているカブトムシたち…。カブトムシを触れない私はとりあえず長い棒で身体をつつきビクビクしながら元に戻しましたが、毎回これでは大変です。
調べてみたところ、カブトムシは元来爪で木にしがみついて生活しており、地面を歩くのが苦手だからひっくり返るそうです。長い間ひっくり返ったままだと脚が取れてしまったり、最悪☆になってしまうこともあるとか…。
またまた100均で転倒防止の枝木を購入し、解決しました。
何でもひっくり返す力持ちのカブトムシ…エサ皿も購入
ゼリーはよく食べるようになりましたが、力持ちのカブトムシはゼリー容器を度々ひっくり返すので、枝木購入時に100均でエサ皿も一緒に購入しました。
相変わらずゼリーはよく食べ、大体1~2日でゼリー1個を完食、交換していました。7匹いるのですごい勢いでゼリーがなくなります。カブトムシって大食漢なんですね。
基本的に100均でゼリーを購入していましたが、店舗に行けないことも。
そんな時は多少割高ですがアマゾンで50個入りのゼリーを購入していましたが、ゼリーには丸底と平底の浅型タイプがあることを知らず適当に購入。
届いたゼリーは丸形で、100均で購入していたエサ皿(浅型タイプ用)にはまらないということがありました(泣)。
100均のエサ皿にも丸型と浅型のものがあるようなので、ご購入の際は私のような失敗をしないように気を付けてくださいね。
飼育ケースの置き場所は?どこが最適?
野生のカブトムシは涼しい雑木林の中で生活しています。そのため置き場所は温度変化の少ない25度前後の場所が最適とのこと。
外に住んでいる生き物だから外に置いたらいいかと当初は単純に考えていましたが、夏の屋外は30度越えです。直射日光が当たらない家の中の廊下や玄関がよさそうです。
我が家は一軒家(昔ながらの古民家)で玄関が割と広いので、玄関に置くことにしました。東向きで朝の8時頃まですりガラスを通して日差しが入りますが、特に問題はなかったです。
霧吹きは何で必要?どれくらいかける?
カブトムシ飼育に必要なものを調べていると「霧吹き」と必ず出てきたので水道水を霧吹きに入れてシュッシュしていました。
カブトムシが住んでいる場所が湿り気のある雑木林だからかなあ?
と思って何となくあげていましたが、あげているうちに気になってもう一度調べてみました。
カブトムシには身体の横に呼吸をするための「気門」があり、周りの空気が乾燥すると呼吸する度に身体の中の水分が出て行ってカラカラになってしまい、関節が弱くなり脚が取れやすくなってしまう
そうです。
それはかわいそう…と納得し、それからはマットの表面が乾燥していたらこまめにシュッシュしてあげるようにしました。
コバエ対策は?
カブトムシを飼育して数週間経った頃、何やら小さな虫がケースの周りを数匹飛び回っているのを発見…。よくよく見るとカブトムシのゼリーやマットに群がっているようでした。
霧吹きをしすぎたのが原因だったのかもしれません。あげすぎてビショビショになるのもコバエの発生を助長したりカブトムシを弱らせる原因になったりもするらしいので、あげすぎにも気を付けないといけないですね…。
コバエは体長2ミリ程と小さく、普通の飼育ケースだと蓋をしていても隙間から侵入してしまうそうです。マットに卵を産み付けどんどん増えてしまうこともあるとか…。
コバエが発生する前に、ケースと蓋の間に新聞紙を挟むのが手軽な対策方法かなと思いました。
他にもワインなどで自作コバエトラップを作ったり液体カートリッジタイプの殺虫剤を使用したりといった方法があるようです。コバエシャッターというコバエが侵入できない飼育ケースを使うという手も。
コバエトラップは作るのが面倒…殺虫剤はカブトムシも弱らせてしまいそうで怖い…コバエシャッターは高い…ということで、我が家はコバエが発生した後マットを全交換、新聞紙をはさむ方法を採用しました。
カブトムシのおしっこでケースが汚れ曇るのも防げ、マットの乾燥防止にもなったので、結果良かったと思います。
カブトムシたちの様子
玄関の横に私たちの寝室があり、2つは襖一枚で仕切られているだけです。夜の21時頃になると玄関の方から「カサカサ」と音が聞こえてきます。
はじめはゴキブリ!?と思い泣きそうになりましたが、今度は「ブーン!!」と大きい羽音が。どうやらカブトムシたちが元気に動き回っている音のようでした。
今ではもう慣れましたが、最初の数日は音がする度にゴキブリか不法侵入者かと思ってドキドキしていました(笑)。寝室とカブトムシ置き場が近い方はご注意ください。
7月中旬に我が家にやってきたカブトムシたちは、8月末から9月頃まで生きそれぞれ天寿を全うしました。
終わりに
虫が苦手な私でもカブトムシ飼育はできたことは自信になりましたし、飼育の最後の方には4歳の息子もカブトムシを持てるようになりました。(私は相変わらず触れませんが…)
カブトムシが元気なのは夏のわずか1~2か月の間。自分でお世話をして命の終わりまで見届けるのは、子供にも良い情操教育になったと思います。
カブトムシは基本的に丈夫で育てやすい昆虫です。是非飼育に挑戦してみてください。