幼児と虫が苦手な母親の私の2人だけで、カブトムシ成虫を飼育3年目になりました。今年は6匹の国産カブトムシを育てることに。
飼育未経験の頃は「お世話が大変そう…」と思っていましたが、実際のカブトムシ飼育は、想像以上に簡単でした。
幼児でもできる簡単なお世話方法4つと最低限知っておきたいポイント4つを、実際の成功&失敗経験を踏まえてお伝えします。
子供もできる簡単・国産カブトムシ成虫の飼育方法
カブトムシ飼育3年目の我が家では、今年も7月頭に自宅で羽化した国産カブトムシのオス1匹、メス5匹(合計6匹)の成虫を育てることになりました。
今までの2年は色々調べ試行錯誤して飼育しましたが、結局
カブトムシは強いので、基本的にはゼリーだけあげておけば大丈夫!心配しすぎなくてOK!
という結論に。他にもスズムシや蝶などの虫を飼っていましたが、カブトムシは断トツで強くお世話が楽なので、昆虫飼育初心者にもおすすめです。
というわけで、今年は5歳の息子を中心にお世話をしてもらおうと思い息子に最低限のお世話方法を4つにまとめて教えました。
- カブトムシゼリーを交換する
- ケース内側がおしっこで曇っていたら霧吹きで濡らしたティッシュで内側を拭く
- コバエ除けの新聞紙がカブトムシに破られていたら、新しいものと交換する
- 中のマットや木が乾燥していたら霧吹きをする
この4つだけです。それぞれを詳しく見ていきましょう。
※カブトムシの最低限の飼育用品については下記の記事にまとめたので、あわせてご覧ください。
カブトムシゼリーを交換する
カブトムシの個体差はありますが、1匹につき大体1~2日でゼリーが1つなくなります。
カブトムシが寝ている(逃げない飛ばない)朝~夕方ぐらいの時間帯にゼリーの減り具合を確認し、なくなっていたら交換しましょう。
なくなっていなくても、夜に暴れたカブトムシがエサ皿をひっくり返したりゼリー容器を移動させたりしていることがあるので直してあげてください。ゼリーがこぼれていたら、拭いてあげてくださいね。
ゼリーはそのままだと高確率でカブトムシがひっくり返し、ケース内がゼリーまみれになるので重さのある木製エサ皿の使用がおすすめです。(ダイソーで売っています)
ゼリーも同じく100均のダイソーで16個入りを購入できます。(110円)まとめて購入しておきましょう!
味は黒糖・ヨーグルト・フルーツとありますが、我が家のカブトムシは黒糖が大好物でフルーツ味は食いつきが悪いです。(笑)
ちなみにネットでは安いものでは50個入りで400~500円ぐらい。ただし夏場はこういうお買い得な安価なゼリーはすぐに品切れになることがあるので、注意が必要です。
我が家はゼリーと共にバナナもあげたことがありますが、ゼリーの方が食いつきもよくキレイに食べてくれました。
生の果物のように腐りにくく管理もしやすいので、カブトムシのエサは個人的にはゼリーがおすすめです。
ケース内側がおしっこで曇っていたら霧吹きで濡らしたティッシュで内側を拭く
カブトムシ成虫は幼虫の頃と違い、固形のフンをしません。その代わりにおしっこを飛ばすので、ケース内が気が付いたら曇っていて外から見えにくくなってしまいます。
中が見えなくてつまんない!
毎日でなくてよいですが、
なんだかケースが曇って見にくいなぁ
と思ったらケース内側を霧吹きで濡らしたティッシュでササっと拭いてください。
上の画像は拭いた後のものです。外からでも快適に観察できるようになり、お世話のテンションが上がります。(←大切)
コバエ除けの新聞紙がカブトムシに破られていたら、新しいものと交換する
我が家ではゼリーやマットによってくるコバエ除けのためにケース本体とフタの間に新聞紙を挟んでコバエ除けにしています。
しかし特にカブトムシのオスは、角で新聞紙をよく破ります。メスでもケースが小さいと、時々破ります。ゼリーを交換する際破れているようなら新しい新聞紙に変えましょう。
(ケースの大きさに切った新聞紙を何枚か近くにストックしておくと楽です)
新聞紙は2枚重ねにするとフタがしっかりカチりと閉まりません。新聞紙は1枚のみにして、カチっと閉まったのを必ず確認してください。カブトムシの脱走防止です!
中のマットや木が乾燥していたら霧吹きをする
前述の通りカブトムシはおしっこもするのでその水分でケース内は湿っていることが多いですが、気温が高い等でケース内のマットや木がカラカラになっているようなら、霧吹きを水を軽くかけます。
ケース内の空気がカラカラに乾燥すると、カブトムシの体内から水分が出て行ってしまいカブトムシが弱る&脚がとれる原因となります。
魚とは違うので、水道水でOK。カブトムシに多少かかってしまっても問題はありませんが、かけるときはマット表面に軽くシュシュっとします。
かけすぎると飼育環境によっては高温多湿になりすぎてカブトムシが弱る原因&コバエ発生の原因となるのでご注意を。
野生のカブトムシは日陰で涼しくて湿り気のある腐葉土のある森に住んでいるもの。その環境に近づけるイメージで水分量や置き場を調整しましょう。
湿りすぎてもカラカラすぎてもカブトムシが弱る原因になるニャ!
と書きましたが、我が家は涼しい場所に置いて新聞紙をかけているためかいつも湿っている感じがするので、霧吹きはケース内を拭くときぐらいについでにしかしていません。(汗)
お世話のポイント4つ
日々のお世話はご紹介した4つですが、効率よくお世話するためのポイントが4つあります。実際に飼育する中でたくさん失敗をして感じたポイントなので、参考にしてください。
お世話する時間帯は日中がおすすめ
エサやケースのメンテナンスは、カブトムシが寝ている日中(朝~夕方)にしましょう。
カブトムシは夜行性。大体夜の20時過ぎぐらいからゴソゴソ動き出して、明け方まで元気に飛び回ったりご飯を食べたりして過ごし朝に寝ます。
夜、暗くなってから観察ついでにお世話をしようと思うと、元気すぎるカブトムシが動いて飛び回り、ケースから脱走する可能性が高いです。(失敗経験済み)
日中は大体マットや葉っぱの中に潜って眠っていて出てこないですし、出てきても動きが鈍いことが多いです。
そのため、カブトムシを触れない虫が苦手な母の私でもフタを開けて安心してお世話が可能。(笑)
特にカブトムシ飼育初心者や虫があまり得意ではない人は、日中のお世話がおすすめです。
飼育ケースの置き場に注意
カブトムシを飼い始めた当初は何も知らず、屋外で生活している虫だし…と、庭に飼育ケースを置いて育てようかと思っていました。
しかしそれは大間違い…。前述したとおり、野生のカブトムシは日陰があり湿った涼しい森の中で生活しています。しかも夜行性なので、暑い日中は大概土の中に隠れて眠っています。
同じ屋外でも、人間の住む家屋周りの「屋外」と、野生のカブトムシが住む「屋外」は環境が大違い。蒸し暑く直射日光のあたる過酷な庭先やベランダに置いたら、確実にカブトムシは弱るのは明白です。
カブトムシは玄関の中や廊下など、日陰で風通しが良く温度変化が少ない場所に置きましょう。
そういった場所に置けばカブトムシに優しいのはもちろんですが飼育ケース内も乾燥しにくくなり、お世話の頻度が減り楽になりますよ。
1つのケースで2匹飼う場合は、餌場も2つにする
カブトムシの数が多く、1つのケースに1匹じゃ置ききれないよ!
という方もいらっしゃるかと思います。飼育ケースにはサイズが小・中・大・特大と色々。
個人的にはカブトムシ1匹なら中サイズのケースがお世話しやすいのですが、昨年生まれた幼虫をおすそ分けする際にケースを貸したので、今年はちょうどよい中サイズのケース不足となりました。
余っていたのは大ケース。
国産カブトムシ1匹に大ケース一つは、正直広すぎてVIPすぎるかな…
という印象。そこで大ケースにメス2匹を入れることにしました。
この時に注意したのが、餌場を2つ作ることです。カブトムシ同士の相性もあるかとは思いますが、餌場が1つだとエサを取り合って喧嘩することも…。
喧嘩がすぎるとカブトムシがケガしたり弱ったりすることもあります。1つの家での共同生活を円滑にするためにも、餌場は1匹につき1つは用意するようにしましょう。
ちなみに今回同じケースに入れた2匹は相性が良かったのか、仲良く一緒に同じエサを並んで食べていました。(笑)
せっかく飼育するのだから飼育ケース内のレイアウトもアクアリウムみたいにキレイにしたい!
という方もいらっしゃるかもしれませんが、カブトムシはとにかく力が強くよく動きます。
レイアウトを整えても、翌朝にはひっくり返されているのでカブトムシ飼育に見た目の美しさを求めるのは諦めたほうが良いかと思います。(笑)
繁殖する予定がないなら、オスとメスを同じケースに入れない
また繁殖する予定がないなら、「オス×メス」の組みあわせで同じケースに入れないようにしてください。異性同士だとすぐに交尾するので、予期せず大量の幼虫が生まれてしまうことがあります。
繁殖予定がないなら、ケース内の同居は同性同士で!
どうしてもケースが増やせない場合は、ダイソーで大ケースに付けられるセパレーター(ケースの中央に壁を作る)飼育容器用仕切り板が販売されています。活用してみてはいかがでしょうか。
ダイソーの仕切り板は、大ケースの中でも上記のような30×20×20.5のサイズの飼育ケースにしか使えないようなので、購入する際は飼育ケースサイズに気を付けてくださいね。
カブトムシって冬越しするの?寿命はどれくらい?
お世話をしていると、カブトムシの寿命について子供に聞かれることもあると思います。私は虫が苦手で興味もなかったので、カブトムシを実際に飼うまでは何年も生きるものだと思っていました。(汗)
しかし、国産カブトムシの成虫は冬越しはせず、冬になる前に必ず死を迎えます。冬越しできるのは、幼虫だけ。
大体7月上旬までに羽化したカブトムシは、季節や個体にもよりますが8月末~10月初旬までには☆になります。つまり、成虫になってからの寿命は約1~3か月ぐらいです。
「交尾していないメスは長生きする」と一般的によく言われていますが、我が家では交尾して20匹以上の卵を産んだメスでも寿命約2か月半とかなり長生きしているので、個体差は大きいかもしれません。
どちらにしても、冬が来る前に必ず死んでしまうカブトムシ成虫。カブトムシ飼育は、限りある命の尊さや大切さを子供に教える貴重な良い機会です。
命の連鎖や誕生まで体験させてあげたいと思う方は、是非飼育しているカブトムシを交尾させて産卵させ、幼虫を翌夏の羽化までお世話してみてくださいね。
まとめ
今回は、幼児でもできる最低限するべき簡単なお世話方法を4つと、お世話のポイント4つをご紹介しました。
その中でも「ゼリーを交換する、乾燥していたら霧吹きをする」だけしっかりできていれば、汚れはしててもカブトムシは簡単に死ぬことはありません。
気負わずに、是非お子さんと一緒に夏だけの楽しみ・カブトムシ成虫飼育を楽しんでみてくださいね。夏休みの自由研究にもおすすめですよ。