我が家には2匹のトイプードルがいますが、愛嬌たっぷりで誰からも愛される器量よしなアイドル犬は、クロ。名前の通りの黒い色をした犬です。
今でこそ多少落ち着きましたが、幼い頃はいたずらや粗相ばかりの困った犬でした。そんなクロの、0歳から9歳になるまでの犬生を振り返ります。
4月30日はクロの誕生日。9歳になりました
記事にするのが少し遅くなってしまったのですが、2014年4月30日が我が家のトイプードル・クロの9歳の誕生日でした。クロはドワーフタイプの短足黒プーで、体重は3~4キロぐらい。
元々わが家には半年お兄さんのシロという白トイプードルがいましたが、当時私たち夫婦は共働きで1匹での留守番が多くかわいそうに感じ、2匹目を迎えることに。
0歳で我が家にやってきたクロと共に暮らして9年目になりました。9歳は人間で言えばもう50~60代ぐらいのおじさんですが、いつまでも赤ちゃんのような動きをする、可愛らしい愛され犬です。
ケガは数回しましたが、大きな病気はなく今のところ健康!9歳になった節目で、クロとの思い出を振り返りたいと思います。
クロの生い立ち
クロは、大阪南部にあるトイプードルのブリーダーさんのところで生まれた犬。事前にホームページで見て気になり面会を申し込みしていて、奈良から電車に乗り会いに行きました。
このブリーダーさんは大きな仕切りの中で数匹の犬をまとめて飼育されており、みんな元気で楽しそうにわちゃわちゃしている印象。シロのブリーダーさんは単頭飼いだったので新鮮でした。
そんな中でも特に小さく、もみくちゃにされていたのが、クロでした。抱っこさせてもらうと、舌ベラを出してニコニコしながら私を見つめてきました。ぶさかわ!瞬間、この子に決めました。(笑)
不器用ツンデレ犬のシロとは初対面から印象が大違いで面白かったです。せっかくなら夫の誕生日に迎えようということで、一旦帰宅し誕生日当日に再びお迎えに。
シロと同じようにクレートに入れ電車に乗って帰りましたが、好奇心旺盛な犬なのか外の様子を隙間からのぞいて、鳴くこともなく終始楽しそうに移動していました。
先住犬シロとの対面
1時間ほど電車に乗り、ようやく奈良の自宅に到着。ついに先住犬シロとのご対面です。
長旅だったので早くトイレに行かせたかったのもあり、シロが入っていた多頭飼い用に買い直した大きいゲージにクロをすぐに入れました。
その瞬間、シロがクロに向かって「なんやこいつ!誰や!」と言わんばかりに吠え出して大騒ぎ。シロは元々臆病でビビりな犬です、突然の侵入者を全力で拒んでいる様子です。
今思えばいきなり一緒にせずにちょっとずつ慣らすべきだったのでしょうが、この時はそこまで考えが及ばず浅はかでした…。(反省)
そんなシロに対してクロは、みじんも臆さず楽しそうな様子。
ここがクロの新しい家かワンかね、楽しいワンね~
といった感じで、ケージ内をウロウロ探検していました。小さすぎてシロの高さに合わせて設置してあったウォーターノズルに届かなかったのですが、いきなり立って水を飲むというたくましさ。
そんなクロにひたすら吠え続けたシロですが、吠え疲れたのと打っても響かないクロにあきれたのか1時間ぐらいで吠えるのをやめ、ようやく大人しくなりました。(汗)
元々血縁もないシロとクロ、相性もそんなに良いわけではないのか、今でも一緒に遊ぶことはありませんが、同居犬として仲良くやっています。
1歳までのクロ
犬は、1歳までで人間の17歳まで成長するそうです。生後約2か月半(人間でいう3歳ちょっと)で我が家へやってきたクロの、珍騒動がいっぱいあった短い子犬期のハイライトをお届けします。
はじめてのおもちゃに大喜び
我が家のシロは固い物をがりがり噛むのが好きで、家にはハード系のおもちゃしかありませんでした。そこで赤ちゃんのクロ用にソフトな骨型おもちゃを購入。
初日に与えてみると、「クゥーン、クォ~ン!」と楽しそうな声をあげながら大喜び!今まで大所帯で暮らしていたので、おもちゃなどほとんど遊んだことはなかったのでしょう。
買っといてよかったなと微笑ましく見守っていた矢先、はじめてのおもちゃはシロに取られ一瞬で破壊されていました。(笑)
イケメン系で整った顔だちのシロとは違い、短足ぶさかわ系のクロですが、笑顔と愛嬌でカバーしています!
自由に生きるクロ。シロとの違いに驚きの連続
クロが来たばかりのころは、性格も動きもシロと全く違いすぎて、毎日が驚きの連続でした。
シロは寝床を決めるのにも10回ぐらい回ったり掘ったりしてようやく寝ますが、クロはほとんど回らずいきなりどてんっと寝っ転がります。
また、シロは伏せや横向きの状態で寝ますが、クロは仰向けでヘソ天してよく寝ます。
ご飯やおやつを食べるときは、クロは我慢しきれずよだれを垂らします。(シロは垂れません笑)
シロは後ろ足を折りたたんで伏せができますが、脚の短いクロは後ろ足がよく伸びてます。
シロは写真映えしますが、クロは黒すぎて写真にうまく写りません。(笑)
ボール遊びをすると、シロはボールを渡してくれませんが、クロはボールを手まで持ってきて渡してくれます。
散歩ではシロは散歩自体を楽しみますが、クロはずっと飼い主の顔を見ています。
シロは上品に両足をそろえお座りしますが、クロは「がにまた」になります。
シロは鹿が怖いですが、クロは鹿に勝てると思っています。
シロだけしかいなかったら、「犬とはこういうものだ」と思ってしまっていましたが、同じ犬でもそれぞれの個性でこうまで動きに違いが出るのだな、と実感。
月並みな表現ですが「みんな違ってみんないい」ということを2匹の犬の飼育を通して学びました。
後の子育てでも、個性強めな我が子を他の子とそこまで比べずに「これも素晴らしい個性だ」と思えるようになりました。
大苦戦したトイレトレーニング
シロはブリーダーさんの元でトイレトレーニングをすませてきていたので家で教えることはそんなになく排泄はほぼ失敗なしのスムーズでしたが、クロはトレーニングされておらず家で練習することに。
犬の飼育本を購入し勉強、トイレシーツをハウス中に敷き詰めシーツの上で出来たら褒める、1、2の掛け声をするなど色々実践しましたが、どれも効果が全く出ずにどこででもおしっこをしてしまいました。
賢い優等生タイプのシロはすぐに教えたことはできるのに、クロは同じように教えても全くできません。まさに手のかかる落第生で、こちらの言っていることの意味が全く分からないといった様子。
さらに食糞も当たり前のようにしました。(泣)
今思えば成長のスピードが個々の犬によって全く違く、クロも一般的な犬と比べて成長が遅かっただけと思うのですが、当時は余裕もなくクロにかなりきつく当たってしまいました。
おしっこの失敗がひどくクロをケージの中にハウスさせていると、ケージの端から端まで笑いながらひたすら歩くという謎の動きを繰り返すように。
これも本当はストレスのサインだったのかもしれません。そんなクロを見て、遊びに来ていた母親からは「自閉症なんじゃないの?大丈夫?」といわれる始末…。
それでも毎日ニコニコ楽しそうなのが、せめてもの救いでした。
厳しくトレーニングしすぎてケガをする
さらに失敗に特に厳しい夫の顔を見ると「うれしいけど怒られる!」と思うらしく尻尾を振って飛びつこうとした直後、おもらししてしまうように。
見かねた夫が夜だけでも屋根を付けた小さいケージに入れてトレーニングすると言い、100均で買ってきたワイヤーネットを脱走防止にケージ上に取り付け1匹で夜を過ごさせてみることに。
数日やってみましたが効果がみられず断念。元に戻しましたが、1週間後ぐらいにお風呂に入れているとき口の周り一帯が裂けていることに気が付きました。
(流血もなかったですし、口元が毛に隠れ、さらに毛色が黒いので気が付かななかったのです泣)
どうやら一人でケージに入っているとき寂しくてジャンプし、フタにしていたワイヤーネットの格子に鼻がはさまり、無理やり外して口周りをケガしたようです。
急いで動物病院に連れていきましたが、麻酔して口周りを縫う手術をすることに…。(保険に入っていたので助かりました)
口周りの傷というおかしなケガだったので獣医さんにも虐待を疑われましたし(説明したら誤解は解けました)、今でもクロの口周りには傷跡が残っていますし本当に悪いことをしたと思っています。
しかしこんな大失態があったからこそ、後に生まれた同じように発達ゆっくりめだった我が子のトイレトレーニングにも寛容でいられたと思っています。クロに感謝(泣)。
そんなクロですが1歳を過ぎると嘘のようにおもらしをしなくなりました!子供が大人に成長するために、時間が解決することもあるのだと学びました。
弟が生まれ立派なお兄ちゃんになる
クロが4歳になった頃に、人間の赤ちゃんが生まれクロはお兄ちゃんになりました。生まれて1か月ぐらいは、小さな赤ちゃんをおもちゃと勘違いしていたずらしそうだったので別室に。
ようやく同じ部屋で過ごすようになると、泣く赤ちゃんに遠吠えのような鳴き方をしてあやしたりくっついて一緒に寝たりするように。
想像以上にお兄ちゃん化した頼もしいクロに驚きでした。(1回おむつのうんちを食べましたが怒)
現在のクロ
弟の世話を頑張り続けたクロは、5歳になった息子にどこを触られても怒ることなく相変わらずお兄ちゃんをしています。すっかり息子の信用を勝ち取ったクロは、息子と一番の仲良しになっています。
8歳のときに私のミスでケガをさせてしまったことがありましたが、他は特に健康問題もなく元気なのが何より。
ただ食糞は全くなくなりましたが、おもらしは現在も時々します。(汗)
そんなときは「出ちゃった…」といった顔をしてお腹を出します。一応悪いことをしたとは思っているようなので進歩です。(また忘れて同じ失敗をしますが笑)
暑ければへそ天して寝、誰かが布団に入れば枕の横をすぐにポジショニング。ごはんが終わりそうなタイミングを見計らって隣に来てすり寄ってくる。
欲しい物があれば立ち上がり前脚を振り回してちょうだいちょうだい。相も変わらず、とにかく要領が良く愛想たっぷりの犬です。
クロを見ていると失敗してもいい、今この瞬間を楽しめばいいということをいつも教えられます。
真っ黒だった毛色はどんどん退色して白くなり、「シルバーグレーのわんちゃん」とお散歩していてもよく言われるぐらいに。
加齢は感じますが、そんな変化もまた楽しんでいます。(写真にも写るようになりました笑)
まとめ
どんな人からも愛される愛嬌たっぷりのトイプードル・クロ。この記事を書いている今も、隣でへそ天して寝ています。(笑)
子犬の頃は「本当に大丈夫?」と心配になるような劣等生でしたが、今では弟の面倒までしっかり見てくれる頼もしい犬となりました。
クロ育ては失敗の連続で反省も多いですが、その分たくさんのことを学ばせてもらっています。クロ、これからも何よりも健康で、長生きしてね。