我が家は奈良駅から徒歩圏内の住宅街にある賃貸古民家の一軒家。古民家暮らしというと田舎の大自然の中でというイメージがありませんか?私は少なからずありました。しかし、市街地でも古民家暮らしは可能なのです。
今回は、市街地での古民家暮らしで感じたメリットと奈良市中心部の古民家暮らしならではのメリットをお伝えしていきたいと思います。一緒に奈良市の古民家暮らし、はじめてみませんか?
移住のきっかけ
古いものが昔から好きで古民家にはずっと憧れがありました。結婚をして新居を構えるにあたり、どうせなら奈良らしさを一番感じられそうな奈良市の中心部に住みたい、普通の家よりも古民家があれば住んでみたいという想いが再燃。
旦那さんに提案承諾を得て物件を探し、希望通り近鉄奈良駅徒歩圏内に住むことになりました。
古民家に憧れはあったものの、虫も苦手だし車も持っていないし、会社員で大阪に通勤しないとならず、乗り継ぎが大変だったり駅から遠い田舎の古民家は除外しました。
実際住んでみて実感している奈良市古民家に住んでよかったと思う理由を挙げていきたいと思います!
我が家が古都の一部
まず、自分の家が築約100年の本物の古民家。空間をきちんと整えれば、自宅で古民家カフェや古民家ステイのような観光気分が味わえます。
また我が家は新旧の住宅が混在する住宅街の中の、古民家が連なる中の一軒。いかにもザ・奈良といった感じの街並みなので、観光客の方が我が家を含めた通りの写真を撮っているのもたまに見かけます。
我が家の前で、前撮りでしょうか、ウエディングドレスを着た中国人カップルが写真撮影をしていたこともあります(笑)。自分の家が古都奈良の街並み形成の一部と思うと誇らしいです。
友人が遊びに来た際にも「奈良の古民家!かっこいい~!」と言ってほめてもらえます。古民家カフェに行かなくても、リアル古民家の雰囲気を感じてもらえます(笑)。
我が家がかつての平城京の中にあるという歴史ロマン
今から約1300年前、日本の都は奈良・平城京でした。平城京というと大和西大寺駅から新大宮駅あたりにまたがる平城宮跡を思い浮かべると思いますが、平城宮跡は広大な平城京の一部。
かつては近鉄奈良のあたりまですべてが平城京でした。1300年前、かつての都でどんな人が私が今住んでいるこの場所に住んでいたのだろうと考えるだけでわくわくしてきます。(これは古民家にかかわらず奈良市中心部に住んでいる人には皆言えることですが)
また、私が今住んでいる古民家も建てられたのはおそらく大正時代。明治生まれの着物を着た方がこの家に住んでいたかもしれません。今とは全く異なる家具インテリアでこの家で暮らしていた人がいるんだなぁと思うだけで、ロマンを感じます。
かつての住人が奈良を撮り続けた写真家・入江泰吉の街並みや風景写真の中に溶け込んでいるかもしれません。そんなことを想像する楽しさもあります。
市街地の古民家は虫や動物の被害がまだ少ない・初心者でも住みやすい
古民家暮らしのブログを読んでいると、ムカデが上から降ってきた、ネズミが押し入れで子育てしていた、天井裏にイタチが住んでる、などといった話がよくあり、古民家なんて虫嫌いには絶対住めない!と思われがちですが、我が家はそこまでではありません。
当然マンションや今時の一軒家に比べたら虫は多いです。ムカデも出ますが降ってきたことはありませんし、ネズミも1匹いたのを追い出しました(後日記事にしようと思います)。
大きい蜘蛛は出ますが、古民家にかかわらず一軒家ならどの家でもあり得ることだと思います。対策はして大分数は減りました。(以下対策記事↓)
【蜘蛛画像なし】恐怖の巨大蜘蛛・アシダカグモの家の中への侵入を防ぐ方法、対策
古民家暮らしに憧れているけれど、いきなり住むのは不安…という方には、我が家のように市街地にある賃貸物件にまずは住んでみるのがおすすめです。
探してみると、長屋や一軒家の賃貸物件が結構あります。
※あくまで我が家のケースです。虫や動物の被害具合などは物件によると思うのであくまで参考までに※
ある程度リノベーションされている、長期間空き家になっていない等の物件の方が被害は少ないかもしれません。どの程度までセルフリノベーション可能か、被害に悩まされた場合どこまで大家さんがやってくれるのか等を事前に打ち合わせしておくことも大切です。
意外と古民家の物件が多い
「奈良市の中心部にある古民家なんてどうやって見つけたの?よくこんな物件あったね」とよく言われますが、古都で景観を大切にしているからか分かりませんが、意外にも物件が多いです。
特に中心部は賃貸物件が豊富なので、近鉄奈良やJR奈良駅前にある不動産屋巡りをすれば様々な古民家に出会えると思います。奈良らしく古民家に強い不動産屋さんもあります。
タイミングによっては物件に空きが少ない場合もあります。インターネットでも情報収集して根気強く探せばきっと気に入る物件に出会えると思います。
住むかどうかは置いといて、一度訪ねてみて不動産屋さんと古民家物件巡りをしてみるのもおすすめです。
さらに、奈良市で古民家を探している人向けの奈良市空き家・町家バンクというものもあります。利用者登録をすると物件詳細が確認できたり、見学できたりするそうです。
ホームページから物件情報を見ることも可能なので、一度のぞいてみてくださいね。
https://naracity-akiyabank.com/machiya/
ご近所付き合いがほどよい。濃厚すぎない
古民家にかかわらずだと思いますが、田舎に行くほど人が少なくご近所付き合いが濃厚な傾向にありますよね。我が家は一軒家で町内会にも入っていますが、最低限の集まりのみで濃厚な寄り合いなどは特にありません(これは町内会にもよるかもしれませんが)。
田舎暮らしと違って近所の人に監視されているような感じは全くしませんが、会えば挨拶や簡単な世間話はしますし、出かける姿を見れば「いってらっしゃーい」と声をかけてくれるので、優しく見守ってくれている感じで防犯的にも安心感があります。
街中だからか我が家と同じように賃貸物件の一軒家も多いからか、昔から住んでいる人と新しく入居してきた人とが、ほどよい距離感の中で共存している感じがします。
観光地が近い!散歩で観光できる
田舎の大自然の中にある古民家での古民家暮らしにもすごく憧れがありますが、観光地にある古民家に住むのも違った魅力があります。
なんといっても世界遺産が近い!少し歩けば東大寺、春日大社、興福寺。奈良公園にならまち界隈とガイドブックに載っているような観光地に行くことができます。それこそ、ただの散歩で。
奈良の観光地に住んでいるからこそのコアな観光スポットを自分の足で歩いて見つけるのも楽しいです。
若草山も近くにあるので、大自然を感じたいときには山中を歩いてリフレッシュできます。標高が低いのでハイキング感覚で気軽に登山できますよ。園児でも登れます。
交通の便が良い(電車・バス)
これが市街地の古民家に住む上での一番のメリットかもしれません。古民家というと田舎暮らし、車が必要、駅が遠く移動が不便というイメージがありますよね(私はありました)。
しかし、奈良市中心部は電車網が発達しており大阪や京都へのアクセスも抜群。どちらとも40分ぐらいで行くことができます。
大阪京都のベッドタウンとして住んでいる人も多く、電車通勤している人も非常に多いです。都会に遊びに行きたいときはパッと行って帰ってくることができます。
バスも多く走っているので、車がなくても生活できます。我が家も車なしで生活しています。
奈良市中心部の古民家に住めば、普通のマンション暮らしと同じように生活できますし、もちろん古民家暮らしが味わえます。半都会にいながら古民家暮らしを楽しめるのが奈良市の古民家に住む一番の醍醐味かもしれません。
近くに学校や病院がある
田舎の古民家にも憧れますが、我が家には幼い子供がいます。奈良市の市街地に住んでいれば、子供の学力や適性に合わせて進学していくことが可能です。
奈良の田舎暮らしの場合でも、調べてみると小学校や中学校までは近くにあるけれど高校はないので、遠く離れた都市部まで通わないといけないというような地域も。
これから小学校、中学校、高校と進学するにあたり、居住地の近くに学校がない、選べないというのはデメリットと感じました。やはり市街地での古民家暮らしにしてよかったと思っています。
病院についても同じです。何かあったときにすぐに歩いて行ける病院が選べるほどあるというのは、安心です。特に我が家は小さい子供と犬がいるので、急なケガや病気の際にすぐ行ける病院が近くにあるというのは助かっています。
終わりに
今回は奈良市の中心部にある住宅街の古民家に住んで感じたメリットについてでした。全国各地に古民家はありますが、奈良市の古民家でしか感じられない魅力があります。
奈良で家探しをしている方や古民家暮らしをお考えの方は、奈良市内の古民家もおすすめですよ!