奈良の夏といえば燈花会!というほど人気で多くの人が訪れるライトアップイベント・なら燈花会(とうかえ)。10日間開催されますが、初日にさっそく鑑賞してきました。
コロナ渦前と同じぐらいの大規模で実施された2023燈花会は見ごたえ抜群!今年の燈花会の見どころ(絶景ビュースポット)を写真たっぷりでご紹介します。
なら燈花会2023の絶景スポットは?
夏の奈良を代表する人気行事・なら燈花会(とうかえ)。毎年8月に行われる、奈良公園一帯をろうそくの灯りでライトアップするイベントで期間中90万人程来場します。
イベント詳細は下記記事にまとめたので、合わせてご覧ください。
8月5日の初日に家族3人でさっそく鑑賞・全会場を巡ってきました(13・14日のみの会場3つを除く)。ろうそくの灯り数は約2万個。どの会場も昨年よりも規模が大きく、大変美しかったです!
私は毎年燈花会を鑑賞に出かける地元民ですが、その中で
今年はここが特に素晴らしかった!見ごたえがあった!
と個人的に思った絶景スポットは下記の3点。
- 春日野園地
- 猿沢池と五重塔
- 浮見堂
甲乙つけがたくどの会場も素晴らしいのですが、どれか挙げるのならばこの3つです。もし会場を絞って鑑賞しようと思っている方がいたら、参考にしていただければ幸いです。
ここからは、この3つを含む6つの会場の様子を写真多めでご紹介していきます!
なら燈花会・各会場の様子
なら燈花会2023の会場は全部で9つ。
猿沢池・浮見堂・浅茅ヶ原(あさじがはら)・奈良国立博物館・浮雲園地・春日野園地・興福寺・春日大社・東大寺
の9つです。このうち興福寺・春日大社・東大寺は13~14日の限定会場。その3つの会場を除いた6会場を初日の8月5日に巡ってきました。
ちなみに所要時間は5歳児と夫婦の3人でゆっくりめに歩き、約2時間。全て巡ろうと思うとかなり距離があり歩くので、歩きやすい靴でお出かけください。
燈花会会場の地図(マップ)は下記リンクの公式サイトPDFファイルをご覧ください。
混雑状況や屋台が気になる方は、下記記事にくわしくまとめたので合わせて読んでみてくださいね。
【猿沢池】五重塔ライトアップとのコラボは今年まで!
近鉄奈良駅からすぐ近くにある猿沢池。奈良公園観光に訪れた方なら必ず通るであろう、有名な景勝地です。
なら燈花会開催中は池の周りと、池横の斜面、興福寺へつながる五十二階段がろうそくの灯りでライトアップされます。
期間限定でライトアップされた興福寺五重塔と猿沢池を囲む燈花会の灯りのコラボが最高に美しいです。個人的見どころ3つのうちの一つ。
水面に反射したろうそくの灯りが水鏡となり、一層美しさを引き立てています。
実はこの光景、興福寺五重塔修理が本格的にはじまるので、これから数年間は見られません。工事は7年以上かかる予定なので、再びこの眺めが拝めるのは大分先になります。
興福寺五重塔×燈花会×猿沢池の組み合わせは当分お預け…。そのため2023年度の燈花会では必ず鑑賞しておきたいスポットの一つです!
左手にある建物はスターバックス。その横の三角形屋根をしたお堂が、興福寺南円堂。五重塔側だけではなく、こちら側も鑑賞の価値がある美しさです。
五重塔は下がり松とのコラボも趣があり、素敵。池の周りを歩いてお気に入りの撮影スポットを探してみてください。
興福寺へつながる池横の五十二階段はこんな感じ。隣の斜面にもろうそくが置かれています。ちなみにこの写真は燈花会開始直後の19:10頃に撮影したもの。まだ日が沈んでおらず夕焼けがきれいでした。
ボランティアの方が順番に火入れをしてくれています。五十二階段のろうそくのみ、カップではなく竹に入れらています。趣がある!
19時すぎはまだ明るかったですが、19時半を過ぎると大分暗くなりました。この時間だけの、トワイライトが美しいです!
【浮見堂】燈花会の灯りによって池に浮かぶお堂が浮かび上がる!
先に紹介した個人的な見どころ3選に入るのが、この浮見堂(うきみどう)。木々に囲まれた鷺池というため池にお堂が浮かんでいる名勝地です。
なら燈花会期間中は、この浮見堂と池の周りが燈花会のろうそくによってライトアップされます。
池に映った光や提灯をつけたボートの灯りも美しく、まるでお堂と池が光によって暗闇の中から浮かび上がってきたよう。この世のものではないような、幻想的な雰囲気に包まれます。
鷺池中央にある、お堂につながる橋の通路から撮るとこんな感じ。通路は混み合いますが、端によれば撮影できます。人気撮影スポットで次の人が待っているので、取り終わったら譲ってあげましょう!
ちなみにお堂へ入る道は封鎖されていて、燈花会期間中は堂内に入ることはできません。
なら燈花会期間中、浮見堂のボートは夜間営業を実施。料金は1000円ですが、大人気で橋にある乗船口には行列ができていました。
乗船には待ち時間が必要ですが、はた目から見てもロマンチックな浮見堂のボート。
私は地元民なので並びませんでしたが、観光に来ている方やデートの方は多少待っても乗る価値があるかもしれません。
浮見堂と次の浅茅ヶ原会場は道が少しせまいので、ルートが決まっています。案内看板と案内のスタッフさんに従って進みましょう!
【浅茅ヶ原】竹オブジェが美しい!木々と高低差が織りなす幻想的な灯り
浮見堂と東大寺方面をつなぐ道となっているのが、浅茅ヶ原(あさじがはら)の会場。木々の間に通路があり少し丘のようになっていて、土地に高低差があります。
こちらの会場では通常の燈花会ろうそくだけではなく、丸い竹オブジェによる光の演出が美しい場所。
木が生え少し斜面になっている土地に置かれたろうそくの灯りも、輝く森の中を散策しているようでロマンチックでした。
8月7日と10日は、この浅茅ヶ原会場でほの灯りライブが開催されます。美しい光景と美しい音楽が同時に楽しめる貴重なチャンスです!この日に訪れる方は、是非足を運んでみてくださいね。
- 8月7日(月)2部公演(19:10~、20:10~)…サックス演奏者・武井努さん
- 8月10日(木)2部公演(19:10~、20:10~)…ヴァイオリン演奏者・SHOGOさん
【奈良国立博物館】美しい建築×池×鹿
奈良国立博物館は、隈研吾氏による近代建築である新館と、クラシカルな旧館の建物の対比が美しい奈良で一番大きい博物館です。正倉院展でも有名。今年は久しぶりに燈花会会場として復活しました。
新館沿いに直線で並べられた灯りと、新館前の池手前(対岸)に置かれた灯りが美しいです。
規模は小さいですが光の水鏡も楽しめますし、人もそんなに多くないので比較的ゆっくりできる場所。ベンチもありますよ。シカもたくさんいます。
博物館裏手は春日大社参道になっていて「にぎわい縁日」という屋台が通路に出ているので、そちらもついでに立ち寄ってみてくださいね。
【浮雲園地】一面に広がる光の花畑
浮雲園地は、東大寺南大門参道横にある大広場。東大寺と春日大社、浮見堂方面をつなぐ大交差点からすぐの会場で、春日野園地と並ぶ規模の大きいメイン会場です。
ろうそくの間に入れるエリアと、ロープが張られ入れないエリアがあるので注意。
園地いっぱいに散りばめられたろうそくの灯り。光の花畑のようです。なら燈花会は、あえてカップに色をつけずにろうそくの炎の色一色とゆらぎを楽しむというのが、潔くて良いなと思います。
浮雲園地の一番奥(国際フォーラム手前)では、この記事の最後で紹介する有料イベント「一客一燈」の受付&会場となっています。是非参加してみてくださいね。
【春日野園地】一番大きい会場!地上の天の川のような灯りが圧巻
浮雲園地のすぐ隣にある広大な広場が春日野園地。燈花会の会場の中で一番面積が広く、灯りの数も多い会場です。個人的に今回一番きれいだなと思った会場がここ。
燈花会の灯りと共に、ライトアップされた東大寺大仏殿(上の写真の建物)と東大寺南大門を一緒に鑑賞できます。
上の写真では入ってませんが、左側に南大門もあり全て一緒に撮影することも可能!
浮雲園地が光の花畑なら、春日野園地は光の天の川。広大な敷地に天の川の流れのように配置されたろうそくの灯りは、まさに圧巻!他の会場とはスケールが違います。
空を見上げると、天気が良ければ満点の星空が…。上にも下にも星があるようで、不思議な気持ちになります。
5歳の息子は
天の川の中歩くの楽しい~!
と言って灯りと灯りの間を歩くのを楽しんでいました。
奥に行くと人もまばらなので、かなりゆっくりと鑑賞や写真撮影を楽しめますよ!燈花会を訪れたならば、必ず鑑賞していってほしい名会場です。
春日野園地はトイレもあるから安心ニャ!
ちなみに東大寺でにぎわっているは、南大門まで。
13日(日)と14日(月)は燈花会会場となる東大寺大仏殿前ですが、それ以外の日にちは会場ではないため南大門から東大寺大仏殿の間までは、嘘のように人が少なく静まり返っています。
人混みで疲れた方は、是非ゆっくりできる大仏殿前まで行き休憩してください。夜間ライトアップされていてきれいですよ。
燈花会最終日の翌日である8月15日には、奈良・大文字送り火と合わせて東大寺万灯供養会という灯りの行事があるので、日程の合う方は合わせてチェックしてみてください。
【一客一燈】で特別な点火体験をして燈花会を応援しよう
規模が大きく美しいなら燈花会ですが、運営しているのは特定非営利活動法人・なら燈花会の会。活動は全てボランティアで行われています。
燈花会会場に行ってみると、多くのボランティアの方々が消えたろうそくを付け直したりゴミを拾ったりと、燈花会を盛り上げるために暑い中活動しているのが必ず目に入ると思います。
(なんと1日約300人ものボランティアが活動!)
燈花会の灯りを鑑賞しつつも目に入るボランティアの方々に「ありがとう」という気持ちが湧いてくるのは私だけではないはず。
そんな感謝の気持ちを伝えることができ、しかも特別な点火体験ができるイベントが「一客一燈(いっきゃくいっとう)」です。
一客一燈の詳細
- 受付場所…浮雲園地会場奥の国際フォーラム前
- 協力金…1灯あたり500円
- 日時…なら燈花会開催期間中
- 参加者は記念の散華がいただける
協力金を支払うと、自分でろうそくに点火することができます。今年は我が家も実際に体験してきました!
受付は浮雲園地会場奥の、国際フォーラム前。布に筆書きされた一客一燈の文字が素敵です。
協力金を受付で支払うと、カップとろうそく、チャッカマンを手渡されます。カップは通常の白色っぽいものと赤いものの2種類あり、好きな方を選べますよ。
一客一燈の会場は通常の会場とは区切られていて、一般の人は入れません。スタッフの方が案内してくれます。会場は国際フォーラム前の小さな池がある日本庭園。広くはありませんが趣があります。
庭園内の好きなところにカップを置き、カップ内の水の上にろうそくを浮かべ点火。
他の会場では見られない赤と白の灯りの共演が楽しめます!有料なので人もまばら。特別感があります。
カップルの方は、自分たちが点火したカップを2つ寄り合わせて写真撮影しており微笑ましかったです。(照)
最後は借りたチャッカマンを返却。記念品の散華(さんげ)をいただけました!
散華は仏供養のために法要などで散布される花びら。浄化する力の強いものなので、お供えするのはもちろんお守りのように持ち歩くのも良いそうです。本のしおり代わりにする方も多いとか。
ありがたいですね。協力金は来年のろうそく代として活用されるそうです。みんなが一客一燈に参加すれば、来年はもっとすごい燈花会になるかも!?
我が家の5歳児はこの点火体験が相当楽しかったようで、終わった後もう一回したい!と駄々をこねてました。(笑)
特別感があり、単純にきれいで子供も親も参加してよかったなと思うイベントでした!
公式ホームページでは「おうちで燈花会セット」が販売されているので、燈花会が最高だったという方は通販で購入して自宅でも燈花会の雰囲気を楽しんでくださいね。(私もほしいです笑)
燈花会会場に足を運べない、離れた場所に住む友人や親・家族などへのプレゼントにも喜ばれそうです!
まとめ
この記事では、2023年度なら燈花会の各会場・絶景ビュースポットを写真たっぷりでご紹介しました。
会場は暗いためスマホで歩きながら撮影すると高確率でぶれるので(失敗経験済みw)、面倒でも少し立ち止まって撮影しましょう!
どこの会場もそれぞれの魅力があり見ごたえがあるので、お気に入りの場所を見つけて鑑賞や撮影を楽しんでくださいね。